べし
先日、独り言チックに脳内に浮かんだ言葉が「死ぬるかも」でした。体調が微妙に悪かったからですが、なぜ文語体? 古文が好き好きなわけでもないのにどうして?
と、調べてみたら、ネットスラングでした。知りたがりの悪癖で、ネット記事を読みまくりのどこかで学んだ言葉のようです。ほっと一安心。
というのも、忘却の多い我が人生、やるべきことを偶にはメモに書くのですが、「予約するべし」「録画するべし」「支払うべし」と、なぜか「べし」口調。気が付くとメモの類いはすべて「べし」を使っているからです。
我がボキャブラリー、文語体疑惑。
I Love 文語! いやいや、古文がけして好きなわけでもなく(テストの点数も悪かったし)、鏡花は好きですが、毎日読み込んでいる程熱心なファンでもなく。第一鏡花の文体で「べし」が多用されているわけではないし。
そういえば巷でちょっと話題だった「14歳の時に聞いた音楽が私たちの音楽の好みに最も重要な影響を与える」と同じような理屈で14才の時の影響があるのかしら??
蛙とオノマトペは当時から好きで、五段活用の
け、け、ける、ける、けれ、けよ
を よくくちずさんでおりました。
また、草野心平の「河童と蛙」の一部、
るんるん るるんぶ
るるんぶ るるん
つんつん つるんぶ
つるんぶ つるん
も、好きだったなあ。
そうそう、四字熟語も好きで、友だちとどちらが早く覚えるか競いあったなあ。と、よみがえる記憶は全然関係ないくだらない方面に暴走しそうなのでここら辺でストップいたします。
「べし」の由来はみつかりませんが、まあ、そこまで真剣に考えるまでのことでもなく、好きならば一生「べし」を使ってもいいじゃんと、浅見短慮を愉しむことにいたしました。
と、我が語彙力を考えると、若者が主人公で小説を書くのはちょっと無理があるのではと思いながら、最近書いた小説は10代の子どもが主人公でした。およそ子どもらしくない言葉遣いだよね~と思い、主人公の話相手におじさんに「お前の言葉遣いは相変わらず変だなあ」という台詞を仕込んで、作者の能力不足の逃げを織り込み済みです。(それで許されるかどうかは・・・)
しかし、子どもを主人公のストーリーを書く皆様は、何を参考にされているのでしょうか。身近にお子さんのいらっしゃる方が羨ましい。
ネットで調べられるような、若者言葉は、すでに消費期限が切れた言葉だろうからそれをあえて使うのは、悲しい感じになるだろうし。
まあ悩むよりもとにかく書くべし、書くべし!
と、うまくオチが落ちない日記をお許しください。だめな大人のチャレンジ、まともな日記を書こうとして失敗でございます。
尚、以前、知人に、この「べし」の話をしたら、
『もーれつア太郎』の原っぱ三人衆のひとりの「べし」でしょうと言われました。が、赤塚不二夫先生の漫画はあいにくあまりなじみがなく、調べてみたら、あらまあ硬派な蛙のキャラクターなのねと、今愛を感じております。
http://www.koredeiinoda.net/manga/s_besi.html
(赤塚不二夫先生公認サイト「これでいいのだ!!」へのリンクです)