No.2 構造計算 2次部材編
まず、構造設計事務所に入社した際、一般的に新人に任されるのが以下の仕事です。
・構造図の作成(最近ではBIMの作成も含む)
・2次部材の計算
2次部材とは、スラブ(床)や小梁等の地震力を受けない部材のことを指します。
2次部材の計算自体は、大学でも行う内容であり、主架構に比べると単純で簡単な場合が多いです。ただし、スラブや小梁は、常時荷重(長期荷重)で断面が決まる事がほとんどのため、設計ミスがあると床の振動やたわみなどの使用上の支障がすぐに発生してしまうので十分に注意が必要です。
なお、構造計算書には、2次部材は共通して、1つの符号につき最低1つの計算をつけることが必要です。
一般的には一番厳しくなるであろう部材の計算をつけることでその他の同じ符号の部材については計算を省略することが可能と考えます。
ただし、例えばスラブの場合、荷重が大きいが面積は小さい場合と荷重は小さいが面積は大きい場合ではどちらが厳しくなるかを判断するのは難しいため、慣れないうちはどちらも計算するのが良いと思います。
その場合、どちらも計算書につけても良いですし、計算した結果、厳しかった検討のみつけてもかまいません。
計算を始めるときから、最終の計算書の完成形のイメージを持ちながら、進めていくことがとても大切です。計算書作成の経験がない場合、上司や先輩から参考資料などを早めにもらい、いつでも計算書の形にまとめることができるようにしておくと効率よく仕事ができると思います。