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一番きれいな終わり方。ありがとう

彼と知り合って2年、実際に付き合い始めて21か月… その間に彼の2回の失踪を経験し、彼の回避型愛着障害NPD(ナルシスティックパーソナリティー障害)という特徴を知り、春分・宇宙元旦前日に、彼との関係を(やっと)完全に終えることができた。ここまで精一杯やり切ったことは他にない。

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2回目の失踪の後

実は、2回目の失踪の後、フィリピンから戻ってきた彼と連絡を取り、私はまた彼を許し、私たちの関係に再度チャンスを与えていた。

彼は、フィリピンで前妻と子供に会ったのはおそらく1日、その他の2週間は一人でふらふらしていたらしい。前妻からしてみたら「別の女と遊んでいる」とのことだったが、彼がとにかく一人になりたかったのは想像できる。

彼がフィリピンから帰ってきて、日本の携帯がオンになったのが分かったので、私はすぐに連絡を取った。最初はなぜか、私に対して怒りを露わにしていた彼だが、私は彼の敵ではないし、彼が私に対して怒る理由もないし、私はいつも彼の味方だと伝えたところ、彼はすぐに私と会うことに同意した。

彼は、2回目の失踪のことを「正直、何も考えていなかった」と言った。「とにかく一人になりたかった」と。そして、彼の今までの人生のこと、生い立ちなどを話し始めた。

母親の愛を知らない

彼は、母親の愛を知らない。生まれた時から父親に育てられており、母親には会ったことがなく、誰だか知らないとのこと。彼の唯一の保護者だった父親は、常に酒や麻薬に溺れていたとのこと。

彼の回避型、ナルシスティックな特徴を知れば知るほど、彼のそういった生い立ちは簡単に想像がついた。特に、母親の愛を知らないというのは人間形成においてとても大きな影響を及ぼすことは、彼を見ていて痛いほど理解できる。


彼は、とても不安定な家庭環境の中で、保護者からの充分な愛情を得ることができず、信じられるのは本当に自分だけだった。自分のことを裏切らないのは自分だけ。だから、ナルシスティックな特徴が形成される。

彼のことは誰にも癒せない

今回、彼とまた寄りを戻そうと思ったのは、その時の心の声に従うだけだった。私の心が彼をとても強く、そして無条件に愛していた。彼がどんなにナルシスティックで私に対して回避的でも、それが彼の生き方だから、そんな彼をまるごとひっくるめて愛するしかないと思った。彼がその愛をどう受け取り、何を感じるかは彼自身の問題で、私がコントロールできないことはすべて手放し、彼が居ても居なくても私は私の幸せにフォーカスすると覚悟した。

彼のマレーシアの元妻は心理カウンセラーだ。彼は、彼女との出会いの話を私に聞かせてくれた。彼と彼女は二人の息子をもうけており、彼女との結婚は6年続いていた(うち2年、彼は不在)。彼が彼女と別れた理由は、信じられないくらい些細なことだった。今回、私が彼女と連絡を取った時、彼女は彼の女癖の悪さ(結婚していても、彼女が居ても、女性をとっかえひっかえしている)にかなり傷ついているようだった。でも、彼は彼女との時間はとても幸せだったと私に言った。私も、彼の息子のFBを見たことがあり、そこにある父と息子の写真は本当に幸せいっぱいで、その写真の彼は、私が見たことないくらい幸せそうな笑顔だった。私はそのことを彼に伝えた。アメリカで修士を取った心理カウンセラーの彼女は、彼にいろんな手法を試して彼を癒そうとしたらしい。でも、彼には何の方法も効かなかったそう。彼と付き合っている時、私も一度、一緒にセラピーを受けようという話をした。でも彼はそれを受け入れなかった。母親の愛情を知らない人の特徴に「長く継続的な関係を続けることができない」というのがある。彼は今日まで、どの結婚や関係からも逃げてきている。子供との関係も続けていない。そのことに対し、彼が人生で傷ついていれば、なんらかの方法で癒しや解決を求めることがあるのかも知れない。でも、彼は他者との関係を深める代わりにナルシスティックな特徴を形成させたので、周りを傷つけることでひたすら自分を守ってきており、特に生きる上で不便は感じていない。だから、誰にも彼は癒せない。彼自身が本気で困らない限り。

彼が居ても居なくても、私の幸せと向き合う

私自身、今回彼と深く話をして、彼はこんなに難しい人だけど、彼が私を愛していると言う限り、この関係に向き合ってみようと思った。同時に、私の中から彼に対するすべての期待をなくし、とにかく私自身と向き合う。私が私と本気で向き合う過程の中で、彼との関係がどうなっていくのかは自然にまかせてみようと思った。なるようにしかならない覚悟はできていた。

古い思考の力とこれから自分の人生を自分で創造してく力

彼が失踪から戻ってきて、なんとなく寄りを戻した私たちだけど、私の過去の経験から得た思考の力はものすごかった。彼から散々裏切られてきたと感じていた私の思考は、頭の中でネガティブな言葉を次々と送り込んでくる。でも、私はこれからの人生(幸せ)を自分でしっかり創造すると決めたので、「私の幸せ」その感情と繋がることを何がなんでも最優先していた。私の中で、過去の思考とこれから変わろうとする私の力が激しく闘い合っていた。イメージ的には、過去の思考が私の左側にいて、新しい現実を創り出していこうとする力が右側にいた。だから、現実でどんなことがあっても、左側からの声がうるさくても、右へ右へと向かう自分を鍛えているところだった。その延長線上に彼とのこれからがあった。私が私を幸せにしていく、私が責任を持って私自身の未来を創造していく中で、彼との関係がどう変わっていくか… やってみるしかなかった。

愛が苦しい。一人になりたい

結局、昨日、彼が降参した。今までのやり取りの中で、彼は常に混乱していたことがわかる。愛が欲しい、愛したい、でも、苦しい、一人になりたい・・・

今まで、私たちは何度も別れたけれど、そのたびに彼は私の元に戻ってきた。「自分は変わった。これから絶対に君を幸せにしてみせる」その言葉がある限り、私は彼を信じたかった。でも、昨日のメッセージの中で彼がやっと認めた、私が求めている関係は彼には築けないこと。そして、彼はまた同じことを繰り返し、私を傷つけることを・・・

それを彼の口から聞けて良かった。彼は知っている、私が彼を本当に愛していたことを。でも、彼にとっては私の愛こそが苦しかった。私自身、彼の今までの結婚、3度の離婚や元妻たちや子供に対する扱いを見ていて、彼が私で落ち着くとか私の力で彼が変わるなんてことは考えていなかった。私が自分を信じ、私が私を整えていく中で、彼がどうなっていくかは賭けでしかなかった。これがその結果。彼には愛こそが苦しくて、やっぱり、逃げたくなるものなのだ。

私は、彼のメッセージを読んで、こんなに正直な言葉はないと思った。彼がもう私を傷つけたくないと言ったことに対して、感謝しかない。私は、彼のめちゃくちゃな行動の中に、しっかり愛や優しさを持っていることを知っている。前の奥さんもそれを知っている。彼が今生で、人の愛を感じられるようになるのかはわからないけど、私は彼のことを本当に精一杯愛した。その自分の愛に気付けて良かった。彼との関係は、私の中にこんなに大きな愛があることを教えてくれた。

私は今回、やっと彼とのつながりをすべて断ち切った。私が次に進むために。今日は立春。そして宇宙元旦。これから私は、どんな風に変化していくのだろう?













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