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「東日本大震災報道」に思うこと。

こんばんは。片耳の防災士ゴリィです。他にもオルゴールアーティスト、カラーセラピスト、クイズサイト運営などやっている間の抜けているポンコツです。

今回はそろそろ始まるだろう「東日本大震災報道番組」について思うことを書きたいと思います。これは「YouTube動画」への意見でもあります。

「津波映像」で伝わるもの

「東日本大震災」の報道番組と言えば「津波の映像」が真っ先に浮かびます。「気分の悪くなる人はご視聴をお控えください」という前置きを入れて「津波」の映像を流していますね。

さて、これを流して何が伝わるでしょう?

「2011年3月11日にこんなことがありました」ということは視覚的に伝わると思います。ただ、それだけのようにも思います。そして、そんなことは日本人の多くは嫌というほど見ています。小さい子だって「こわい津波がきたんだよ」と教えられていると思います。

結局、津波の映像を流さなくったって、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)で巨大な津波が押し寄せたことはみんな知っています。

もうひとつ。津波の映像からは何の教訓も得ることはできません

「気分の悪くなる人は視聴を控える」ものを流して「何も感じない人」は少ないと思います。中にはそういう映像が好きな人もいるみたいですが、多くの人は何らかの「嫌な感情」を抱くと思います。この嫌な感情が、東日本大震災の「すべて」になってしまう可能性もあるのです。

伝えるべきは「被災地・被災者のいま」

今、伝えるべきは被災地、被災者の「いま」だと思います。復興はどこまで進んでいるのか、被災地で抱える問題は何か、まだしなければいけない支援があるのか、等「地域が復興していくときの課題」という少し高度かもしれませんがそんな「学び」が始まってもいい頃だと思います。

被災者の方の「こころの復興」にも目を向けたいところです。もちろん、地震(福島の場合はプラス原発事故)が起きたときの行動から振り返ることになると思います。そこからの11年間、節目節目でどんなことを感じてきたのか、今の心境はどうなのか、という点にフォーカスを当てることができます。

もちろん、「地震が起きたときの行動」「津波が起きたときの行動」はこの中で取り上げられることになると思いますが、生き残った方の100点満点ではない生の体験のほうがきれいごとの100点満点の行動よりよっぽど印象に残ります(きれいごとを否定しているわけではありません)。

そして、そこから街が・人のこころがどのように復興してきたかの足跡を辿ることで、「どんなときに、どんな支援が必要か」が具体的にわかります。逆を言えば、「自分が被災したとき、どんなモノやこころの備えをしていけばいいか」という学びができます。

フォーカスする内容は年が経てば変わる

震災から数年は、「津波の映像」を見ることで当時の身の引き締まる思いや「津波てんでんこ」など身を守るために必要な知識や備えをもう一度確認する、ということができていたと思います。

それでも、震災から11年。「津波の映像」を見て「津波てんでんこ」を想起させたりできる人はどれだけいるでしょうか。恐らく、「映画でも見ているような感覚」で映像を見ている人のほうが圧倒的に多いと思います。

津波の映像には「人」が出てきません。津波の映像で人がどう動いたのはもう想起できず、嫌な思いで終わってしまうのです。

よって、今後は「街」や「人」にフォーカスを当てていく方が震災の教訓、これは地震発生時だけにとどまらず、11年という復興の年月から得られた教訓も含め、見る側のこころに届きやすいのではないかと考えています。

まとめ

テレビを見る限りですが、被災地は「笑顔」があふれています。ただ、そのこころの奥にはさまざまな想いがあるとは思いますが。

11年、辛いこともたくさんあったとは思いますが、それを乗り越え、街や人は活気を取り戻しつつあります。

「東日本大震災」は発生から10年を超えて新たな段階に入っていると思います。いつまでも「津波の恐怖」を伝えるだけでなく、「街」や「人」にフォーカスを当てていただければ、と思います。時間が経てば、学べる内容も増えるのです。

もはや「津波の怖さ」だけを映像で伝える段階は過ぎたのです。

被災地には希望があります。被災前よりいい街を作ろう、生まれ変わろうという希望です。そんな「希望」をサポートするのは「青空」をイメージする「水色」です。他の色でもいいのですが今回はこの色にしたいと思います。

それでは、今回も最後までご覧くださいましてありがとうございました。

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