陸上中長距離が好きな理由

私は陸上、とりわけ中長距離走が好きだ。
私が陸上に興味を持ったのは2021年の6月だった。デーデー・ブルーノ選手が日本選手権の男子100mで銀メダルを獲得した。彼の陸上人生は高校2年生からのスタートだと知った。
その日から私は、陸上競技に目が釘付けになった。
当時私は高校2年生だった。シャトルランが好きだった。回数は60回とかそこらだったけど、中学生の頃の記録と比べると倍以上にまで成長していた。
だから私はデーデー選手に感化されて陸上を始めようと思った。
だがもちろん現実は甘くなかった。私は人に合わせるのが苦手で、個人で走るという道を選んだ。
ランニングをするとなると、必然的に中長距離がメインになる。フォームの研究をしたいな。そう考えた時に田中希実選手の走りに出会った。ラスト400mの切り替えに感動した。私もあんな走りがしたいと思った。
短距離から入った陸上だが、気づいたら中長距離ばかり見るようになっていた。
同時に、ランニングを続けるうちに「走ったら走った分だけ中長距離を速く走れるようになれる。中長距離走は、私の努力を裏切らない。」そう思うようになった。
もちろんその限りではないだろう。でも素人の私にとっては、練習した分だけどんどん走ることができるようになる、そんな中長距離走が魅力的で仕方がなかった。

先程も書いたように私の中学生の時のシャトルランの回数は30回とかそこらで、クラスで最下位と言っても過言ではないほどだった。でも、高校の時に一度一緒に走ったメンバーの中で最後まで残ることができた。このことはきっと一生忘れないだろう。
自分には取り柄がないと思っていたけど、この時確実に幸せだったな。苦しい練習をいっぱいして良かったなって思えた。
インターバルトレーニングなんかもした。記憶にあるメニューは、1km4:20の4分レストを3本。しんどかったなあ。でも楽しかったなあ。
走り始めるまでは私は持久力がない、速く走れるわけがないって思っていたけど、意外と中長距離の適性があるんだなって感じた。
今気づいた。こうやって新しいことに挑戦して我武者羅に努力できるのは私の取り柄じゃないか。もちろん諦めたこともいっぱいあるけど。
今は恋愛を諦めようとしているなあ。今までよく頑張った。ここ最近は総じて上手く行かない恋愛の方が多い。ああきっと私には適性がなかったんだ。やってみてから言ってるんだから合ってるだろ。
長距離は得意、短距離は苦手。この差はなんなんだろうな。

生物で習ったんだよな、赤筋と白筋というものがあるって。赤筋は遅筋とも呼ばれていてミトコンドリアを多く含む。持久力の出力に富んでいる。反対に白筋は速筋とも呼ばれていて瞬発力の出力に富んでいる。これらの割合には個人差があるんだよな。私の筋肉はどうなんだろうな。走り続けていたから、気づいたら私の脚の筋肉は発達していた。どっちの筋肉が多いのかな。分からないけど、意外と白筋が多いのかもしれないけど、努力すればどちらもある程度まではいけるんだろうけど、私は中長距離走が得意だな。

恋愛も、私が中長距離が得意で、短距離が苦手なのと同じだろうな。私は中長距離を伸ばしたい。本気で努力すれば、100mだって13秒台ぐらいは出るのかもしれない。でも、私は中長距離走の練習に時間を割いて、5kmだったり10kmだったりを走りたい。長い距離を走っている方が自分らしい。短距離だって嫌いじゃないけど、多分私の心が壊れちゃうだろうな、短距離ばっかりやってたら。
恋愛だってそうだろうな。まだ10代だし、身だしなみはそこそこちゃんとしてる方だと思うし、アプリ使えばマッチングできるかもしれない。でもまた遊ばれて終わりだろうな。心が壊れちゃう。頑張ったらなんとかなるかもしれないけど、頑張りたくないな。あるいは、大人数でのイベントに参加したら出会いがあるかもしれない。でも私はガヤガヤしたところが苦手だな。ゆっくりのんびりしていたいな。
何もせずに男の人が寄ってくるような美人じゃないから自分から行動しないといけないんだよな。でも、もう頑張りたくないんだよな。今まで頑張った上で言っているんだから。このグループの人がおすすめだよとか友達には言われるけど、もう頑張りたくないんだよな。他のことに労力を使いたい。

頑張りたくない。頑張りたくない。頑張りたくない。
もう充分頑張った。

そう言ってあげられるのは自分だけなんだよな。
だからそうやってこれからも私は自分を守っていく。

私は恋愛には向いていない。そう言い切ることができる。頑張ったら頑張った分だけ結果が出るわけじゃないから。
でも中長距離走は違う。私みたいな素人レベルだと、頑張ったら頑張った分だけ結果が出る。気づいたら1か月前よりもかなり走れるようになっている。

これだから陸上中長距離が大好きだ。
人には得手不得手がある。私は中長距離走が得意、もちろん選手レベルではないけどね。あくまでも私の中では。逆に私の苦手なものは短距離走と恋愛。でも短距離走を見るのは好き。それでいいじゃないか。ああそう言えば私は第一志望の大学にも受からなかったな。勉強もあの大学を目指していた人の中では苦手だったんだろうな。でも、私の中であの大学に関する思い出を綺麗なままで終わらせたかったから浪人はしなかった。それで良かったんだ。私にとってはね。
苦手なことを無理に頑張る必要はない。それらができなくても死なない。得意なことを伸ばすことができたら達成感も生まれるだろう。

さあ、今日も私は走る。走る。走り続ける。
走るための筋肉をつけたい。だから筋トレもする。
しんどくても走る。走る。

やり切った。
これだから陸上中長距離が好きだ。


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