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孤独の直太朗イズム

思えば去年の今ごろ、ちょっと精神的に落ちこんでいたころから森山直太朗の音楽を聴き始めたのだった

直太朗の美しい歌声が荒涼とした心にすーっと通り抜けていった

最初のころ繰り返し聞いたのがこの曲だ

泣いてもいいよ 泣いてもいいよ
どんなに君が 泣いたって
ぼくはちっとも 痛くはないよ
君の悲しみは 君だけのもの

森山直太朗『泣いてもいいよ』

歌詞が良すぎるではないか

相手に泣いてもいいよ、と弱さを許しながら、自分は共感して泣きはしない
なぜならそれは相手だけの涙であり、自分のものではないから

泣いている友達を見つめて優しく微笑んでいるような、その距離感がほんとに眩しくて何度も何度も繰り返し聞いた

それから本格的に直太朗のファンとなり、いろんな曲を聴いた

直太朗は、孤独ということを非常に大事にしている

本当の優しさとは
無闇に励ましてやることではない
光は闇を射すのだから
一人で生きる孤独を奪い取ってはならない

森山直太朗『優しさ』

人の孤独を奪ってはならないと直太朗は強調するが、孤独の中に他者とつながる可能性を見いだしている

会えない時の静寂が
永遠にも思える夜
その孤独に互いの愛を知るの
だから

森山直太朗『アルデバラン』(AIへの楽曲提供)

私たちはそれぞれの孤独の中で宇宙をただよっている
私たちがその孤独の中で出会う日が来るのだろうか
引用した『アルデバラン』の冒頭にあるように
「君と私は仲良くなれるかな」

誰かとつながれる日が来ることを私は信じているが……

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