孤独の直太朗イズム
思えば去年の今ごろ、ちょっと精神的に落ちこんでいたころから森山直太朗の音楽を聴き始めたのだった
直太朗の美しい歌声が荒涼とした心にすーっと通り抜けていった
最初のころ繰り返し聞いたのがこの曲だ
歌詞が良すぎるではないか
相手に泣いてもいいよ、と弱さを許しながら、自分は共感して泣きはしない
なぜならそれは相手だけの涙であり、自分のものではないから
泣いている友達を見つめて優しく微笑んでいるような、その距離感がほんとに眩しくて何度も何度も繰り返し聞いた
それから本格的に直太朗のファンとなり、いろんな曲を聴いた
直太朗は、孤独ということを非常に大事にしている
人の孤独を奪ってはならないと直太朗は強調するが、孤独の中に他者とつながる可能性を見いだしている
私たちはそれぞれの孤独の中で宇宙をただよっている
私たちがその孤独の中で出会う日が来るのだろうか
引用した『アルデバラン』の冒頭にあるように
「君と私は仲良くなれるかな」
誰かとつながれる日が来ることを私は信じているが……