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財団職員紹介①山添真喜子 ~インパクトマネジメントを推進したいと思ってジョインしました~

こんにちは、ミダス財団です。
今回は、財団職員の紹介をさせていただこうと思います。

2025年1月からミダス財団での勤務を開始した、山添真喜子と申します。
前職は、日系コンサルティング会社でサステナビリティ経営コンサルタントをしていました。

私がサステナビリティ経営に興味を持ったのは、イギリスから中国に返還される直前の香港大学への留学時代。
「信じられるのは経済(=お金)だけ」という雰囲気の香港では、企業への規制は可能な限り無くすべきという考えがありました。
当然自然環境への配慮がない企業活動が展開されており、大気汚染のため夜も空がオレンジに見えたり、ハードコンタクトレンズをつけると目が真っ赤になったりしました。
海にも汚水が垂れ流しされており、海洋生物の生態が脅かされているのを目の当たりにしました。

「このままでは、人間も住めないような事態が起きるのでは?」そう危機感を持った私は、環境・社会に配慮したサステナビリティ経営の重要さを強く感じたのでした。

時が過ぎ、2015年に国連がSDGsを採択しました。
その後「サステナビリティ」という言葉が浸透してきたことは、皆さんもご存じかと思います。
大企業は、温暖化対策や生物多様性保全といった目標を掲げて経営を行うようになってきています。

では、我々は持続可能な社会が近づいたと感じているでしょうか?
答えは「No」です。
なぜなら、日々の生活を通じ「社会課題」が山積していることを感じ、まだ解決の道筋すら見えていない状況であることを感じるからです。

コンサルタントとして働いていた時、サステナビリティ経営を標榜する大企業が本業のビジネスを通じて社会課題を解決するべくさまざまな取り組みを展開しているのを見ました。
でもその多くは、継続したビジネスにまで成長しなかった。
ここではその原因分析はしませんが、「サステナビリティ経営を推進するだけでは、社会課題の解決は難しい」ことを私は学びました。

そんな時に出会ったのが、インパクト投資です。
インパクト投資では、経済的リターンとともに社会的リターンを創出する事業や企業への投資を行います。

「社会的リターンの測定や管理はどうやってするのだろう?」

そんな興味関心から、2017年ごろからインパクト投資を実践する多くの方へインタビューさせていただき、その方たちからの教えを基にインパクトの測定・マネジメント(Impact Measurement and Management、以下IMM)の勉強を続けてきました。

「貧困の連鎖を断ち切るという目標を掲げ、子ども支援事業を展開しているミダス財団が、インパクト評価を行いたいらしいけど、やってみない?」
そう声をかけられたのが、2023年の終わり 頃でした。。

「財団法人がIMMを実施するのは珍しいな。でも社会的事業を手掛ける組織だからこそ、インパクトの測定は必要なはず」

そんな考えから、ベトナム北部のHa Giang省にミダス財団が建設したTham Luong分校建設事業のIMMプロジェクトをリードさせていただくことになりました。これが、私とミダス財団との出会いです。

ミダス財団のベトナム教育支援事業の社会インパクトを三菱総合研究所が分析 | MIDAS FOUNDATION | ミダス財団

「日本では、インパクト事業を手掛けるインパクトスタートアップに注目が集まっているけど、そもそも欧米ではフィランソロピーの分野でインパクトのマネジメントが検討・推進されてきたのだな…」

インパクト投資の有識者とのディスカッションから、財団もインパクトマネジメントに取り組む必要性があることを知り、また、日本でミダス財団のような組織がもっと増えないといけないことを理解しました。

その後紆余曲折あり、2025年1月にChief Impact Officerとしてミダス財団にジョインすることになりました

いろいろなプロセスを経てこの転職を決意したのですが、その話をこちらのエッセイに書いていますので、ご関心のある方はぜひ読んでみてください。

財団全体のインパクト指標の設定、各事業のIMMの実施等、ミダス財団でやりたいことはたくさんあります。
また、ミダス財団のインパクトレポートを出すことも計画しています。
インパクトレポートの完成までの道のりやコンテンツについて、是非皆さんにシェアさせてください。

これからのミダス財団のインパクトマネジメントの取り組みについてアップデートさせていただくのを楽しみにしています。


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