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Artspace入サ岩﨑商店(ホスト):まとめ「旅は道連れ世は情け」

今回は、石川県金沢市から深川未貴さん、西は京都から渡邊帆南美さん、そして静岡市から公益財団法人静岡県舞台芸術センターSPACの鈴林まりさん(今度沼津で公演があるので要チェック!!)の3名にお越しいただきました。

Artspace入サ岩﨑商店は、初めてアーツカウンシル静岡主催のMAWにホストとして参加しました。今年3月に一階ギャラリーをオープンし、ゲスト滞在の一週間前に旅館業許可書を取得しました。今回の企画は初めての旅人受け入れで、開始当初は不安もありましたが、初日から台風の接近というハプニングがあり、運行状況を確認しながらゲストを待つなど、予想外の事態が続きました。スケジュールが遅れましたが、深川さんと鈴林さんが無事に沼津に到着しました。施設を紹介し、資料を基に沼津市について説明した後、翌日から早速沼津巡りを開始、西浦や戸田を訪問し、「The Old Bus」や「Tagor Harbor Hostel」など、ご紹介させていただきました。

翌日には渡辺さんも無事に到着しました。滞在中の作家さんたちは、沼津の町を自由に歩き回り、地元のお店や人々と交流を深めながら、それぞれの視点で「沼津とは何か」を探求されていました。
*作家さんたちの一週間の滞在については、MAW noteの記録もぜひご覧ください。

二日間の自由行動の後、滞在のメインイベントとして蛇松ウォークと意見交換会を開催しました。沼津市役所の林さんと、レザミ・デ・ザールなどで活動されている古地さんのガイドのもと、沼津通運倉庫から沼津漁港までの蛇松緑道を街歩き形式で散策しながら、歴史や地域の特色についてお話を伺いました。

道中、展示替え中の沼津庄司美術館モンミュゼにお邪魔し(作家さんやスタッフの皆様お忙しい中ありがとうございました🙇‍♀️)、作家同士の名刺交換や山口源さんの作品解説を受けるなど、貴重な機会を得ました。また、オーナーが京都で学生時代に出会った作家さんと再会するというサプライズもありました。
*今度この施設で大規模な展覧会があるらしいので、要チェックです👀!

沼津白銀庄司美術館(モンミュゼ沼津)

その後、17時から意見交換会がスタートし、建物の施工を担当された株式会社井口無線さん、市役所の方、沼津の作家さんなど、20人弱の多様なジャンルの方々が集まりました。ゲストの話は真剣に、時には笑いながら和やかな雰囲気で進み、トーク終了後も交流会が続きました。まだお披露目できていなかった施設のツアーや、沼津の作家さんの作品紹介、滞在中に訪れた場所、今後のおすすめスポットについてなど、3時間にわたる熱い意見交換が行われました。

作家さんトーク
熱い意見交換会!!

以上がMAW2024での活動内容と出来事です。
次に、MAW2024を終えた今後について、少しお話しできたらと思います。しばしお付き合いいただけますと幸いです。

現在、私は3月にArtspace入サ岩﨑商店をスタートさせましたが、これまで私自身も作家活動をしており、京都の大学で六年間作品を制作、展示するプロセスについて学んでいました。現在、京都から静岡に戻った後も、表現者として、作品制作を続けています。今回施設を始めるにあたり、大学時代の教授の言葉が一つのきっかけとなっています。学生当時、頻繁にプロジェクトに携わる機会があり、その際に教授から「小池は、作品を作るよりも企画やプロジェクトの方が向いているかもしれない」と言われたことがあります。在学中は、ひたすら作品を作ることしか意識してこなかったのですが、気づけばアートを通じて地域や人々をつなげる活動に取り組んでいる自分がいました。

MAWが終わった後、京都の大学を訪れるために2泊3日の旅に出ました。5年ぶりの母校で、大学の年間行事である「ねぶた」を見学しました。これらのねぶたは、1回生のカリキュラムの一環として、絵画、彫刻、デザイン、建築、舞台などの専門分野を学ぶ学生たちが協力し、一つの巨大な作品を制作するものです。
それらのプロジェクトは、当時学生の私にはとても楽しいものでした。自分と違う専門知識を学んでる学生と、協力してものづくりをする経験は、私の考え方の根幹を成し、現在の活動にも大きな影響を与えていると感じています。

京都芸術大学「瓜生山ねぶた2024」
瓜生山から見下ろす京都の街

今回のMAWも同様、異なる専門性を持つ作家さん達と共に沼津を深掘りする貴重な機会を得ました。作家さん達や地域の人たちとの交流は、私にとってとても刺激的で、とても楽しい時間でした。

今回の出会いがどのように発展するかはまだわかりませんが、意見交換会や滞在中の交流を通じて新たなつながりが生まれました。今回の繋がりを今後も育み続けることで、なんらかの形で大きな成果物を作れるかもしれないと感じています。

こんな言葉があります。

"早く行きたいなら一人で行け、
遠くへ行きたいならみんなで行け"

私としては、どこかへいくなら、近場ではなく、いろんな人とワイワイ楽しく旅をしながら、どこか遠くの目的地へ一緒に行きたいと思ってます。今回の出会いが波紋のように広がり、一人では成し遂げられないことも、人との関わりの中で、楽しくやっていけるのかなと思います。

蛇松線跡の線路を歩くあの映画のワンシーンみたい


最後になりましたが、
今回MAW2024を主催していただいたアーツカウンシル静岡の皆様、台風の中お越しいただいた作家の皆様、貴重なお話をしていただいた沼津地域の皆様、本当にありがとうございました。今後も弊施設は、多くの人々とのつながりを深め、地域と人々をつなげる場を提供し、新たな価値を生み出す活動を続けていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。


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