Ryo Fujimoto - 清水・三保 - 滞在まとめ
MAWを知ったのは去年だったと思う。
ワーケーションに初めて参加したのは、伊勢市が企画したクリエイターズワーケーションだった。
クリエイターズワーケーションで広がったご縁は今でも続いている。今回のMAWもそうなるといいなと思っている。
今回、伊勢市のものとは違い、同時期に滞在する他の旅人とは出逢うことがなかった。しかし、今回の滞在では僕にとって、それが非常に良い方向に働いたと思う。
ここでは、何度も富士山の姿を目にすることができた。その度に、圧倒的な存在感に心を奪われた。特に三保の松原から見た富士山は、まさに絶景だった。
初めて富士山を目の当たりにしたとき、自然と「凄すぎるッッ!!!!!!」と声が漏れたのを覚えている。写真や映像で見るのとは全く違う、生の迫力がそこにはあった。遠くからでもその荘厳さが伝わってきて、思わず足を止めて見入ってしまった。
富士山は、ただそこにあるだけで人々に感動を与える。そんな富士山を間近に感じられる三保地区は、本当に特別な場所だと思う。
そして、この素晴らしい体験を可能にしてくれたのは、間違いなく株式会社Otonoさんのおかげだ。青木さん、増田さんには心から感謝している。お二人のおかげで、三保地区の魅力を存分に味わうことができた。
増田さんが案内してくれた美保松原。松の知識をたくさん教えていただき、松の音を聞きながら歩いたあの時間はとても貴重だった。風に揺れる松の葉が奏でる音は、まるで自然のオーケストラのようだった。
青木さんとのディスカッションもとても刺激的だった。深いところまで話が進み、自分の考えをさらに深めることができた。お二人のサポートがなければ、ここまで充実した滞在にはならなかったと思う。
また、Otonomaでの未来計画の話し合いも、とても有意義な時間だった。自分のアイディアを共有し、新しいプロジェクトの可能性を探ることができた。こうした出会いが、これからの活動に繋がっていくのだと思う。
特に印象的だったのは、三保の松原で過ごした静寂の時間だ。朝日が昇る頃、松の間から差し込む光と、遠くに見える富士山、そして海。その風景を眺めながら、自分自身と向き合う時間を持てたことは、本当に貴重だった。現代社会の喧騒から離れ、自然の中で自分を見つめ直す機会は、なかなか得られるものではない。
また、今回の滞在中、ネイチャーサウンドレコーディングのワークショップも開催することができ、多くの方々に楽しんでもらえたことは本当に嬉しかった。気になる音を録音し、その魅力を皆と共有することで、三保の素晴らしさを新たな角度から感じてもらえたのではないかと思う。
参加者の皆さんが、自分自身で音を探し、録音し、それを通じて対話を試みる姿を見て、改めて音の持つ力を実感した。海のさざなみ、風に揺れる松の葉の音、砂を踏む音、松葉を踏む音、人々の談笑—これらの音は日常生活では見過ごしがちだが、耳を澄ませば多くの発見がある。
このワークショップを通じて、それぞれの音が持つインスピレーションを共有できたことは、自分にとっても大きな喜びだった。参加者の皆さんからも「新しい視点を得られた」「普段気づかない音に気づけた」といった感想をいただき、開催して本当に良かったと思う。
富士山や三保の自然から受け取ったインスピレーションを、音楽やアートという形で表現して、多くの人々に届けたいと思う。
最後に、改めて株式会社Otonoさん、そして出会ったすべての方々に感謝の気持ちを伝えたい。本当にありがとうございました。