見出し画像

佐野風史 / 早田仁知 「[d͡ʑã̤nda̤ɾa̤ɾĩŋkʰĩŋkʰõŋkʰãɴ] (1日目)」


 みなさんこんにちは!本日から静岡県は白須賀に滞在することになった 佐野風史 / 早田仁知 です。

 聴こえてくる音を言語音に変換すること、そしてその音(おん)を再構成したときに立ち上がる情景を探究するPhonoscape Projectという活動をしています。(内容についてはまたどこかで詳しく話せると嬉しいです)

 今日のnoteは、2人で共同編集しながら書いています。明日以降は、交互に書く予定です。

 それでは、ここから下は、今日の記録…。

​​───────​───────​───────

 今日は白須賀に到着してから、白東館へ。昨日まで白須賀やってたイベント「浜名湖のその先へ」には間に合わなかったのだけど、Sarahaさんと、このあたりの方言や音にまつわる話などした。その後は、すこし海辺を散歩に出かけた。夕日がすごく綺麗だったのと、波がすごく分厚く力強かった。

 東日本方言と西日本方言の境界線に、「糸魚川・浜名湖線」というものがある。新潟県の糸魚川と、静岡県の浜名湖を結んだ線を境にした東西で、方言の様相が変わる。

 静岡県湖西市は、静岡県の中で唯一、糸魚川・浜名湖線の西側にあるという、方言地理的に特徴的な場所であることに今日来てから気づいた。

 この理論に基づくと、湖西市と湖西市以外で方言の特徴が大きく異なるということになるけど…本当なんだろうか?と、矢継ぎ早に考えていると、白東館でお会いしたSarahaさん曰く、湖西市(糸魚川・浜名湖線の西側)の人が、浜松市(東側)の人の発話を聞くと、何を言っているか分からない部分が増えるとのこと!結構ワクワクした。浜名湖が地震で海と繋がってから文化の往来が少なくなったという興味深い話も聞けた。多分これも糸魚川・浜名湖線の形成に大きく関わっているんだろう。

 湖西市の人の方言は、「じゃんだらりん、きんこんかん」と浜松市の人や湖西市以外の人から揶揄されたりするらしい。糸魚川・浜名湖線の西側に位置する湖西市は、西日本方言の特徴が強いはずだが、「じゃんだらりん」の「じゃん」は東日本方言の特徴である。多分、方言の東西境界だからこそ生まれる特徴なのかな?早田は普段岐阜にいて、岐阜も日本の方言の東西境界地帯として特筆すべき地域といわれている。ちょっと岐阜の方言の様相と似てるなと思った!

白東館

 あと、お隣の浜松市の弁天島では、ロケーションが特徴的なこともあって、よくB’sやサザンのライブが行われるらしいんだけど、その日だけ起こる不思議で面白い現象がある。

 なんと、弁天島駅→新所原駅まで、ライブの音が鉄道の線路を伝って湖西市まで届くらしい。大体弁天島駅から新所原駅までは往復20分で電車が動いている(?)んだけど、その往来がないときは電車による振動の変化などがないため、音が伝わってくる、みたいな感じ。いつかこの長い鉄道を使って音を伝わせる実験をやってみたいな、と思った。10数キロ先の音が、線路を伝って聴こえてくる…。遠くて近い、なんとも不思議な体験だ…。

 あと、白東館でいただいた金木犀シロップをかけた杏仁豆腐が美味しかった〜。もっと食べたい。お茶もおいしかった。もっと飲みたい。

金木犀シロップがけの杏仁豆腐とお茶

 明日は色々街探索したり、座談会したり、色々ある日。雨かな、どんな発見があるだろうか。

いいなと思ったら応援しよう!