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こどもの発達支援に関わる療法士が知っておきたいキーワード2選
今回は私の本業、こどもの発達支援に関わる療法士、主に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがしっておきたいキーワードということで名作的な海外論文2選を紹介します。
本当にオススメなので、今後掘り下げて紹介していこうと思います。
キーワードはこの2つ!
①F-words
②脳性麻痺児の予防•治療的介入におけるエビデンスのtraffic lights(信号機)
今までの記事から急にマニアックな感じになりましたが、この辺が本業なんです笑
①F-words
カナダのMcMaster大学のリハビリテーション科学部にある非営利の研究教育センター、CanChildのDr.RosenbaumとDr.Gorterが2011年に
The ‘F-words’ in childhood disability: I swear this is how we should think!
という論文で発表しました。
The ‘F-words’ in childhood disability: I swear this is how we should think!
https://onlinelibrary.wiley.com/share/CD3YRD3HVHKNVGKDMEVX?target=10.1111/j.1365-2214.2011.01338.x
F-wordsは国際生活機能分類(ICF)をこども向けに6つのFを使って本人や家族の思いを大切にして分かりやすくしたものです。
6つのFとは?
•Fitness:健康でいるために
•Function:自分なりのやり方でできること
•Friends:友達
•Family:家族
•Fun:楽しいこと
•Future:未来
どれも誰にとっても人生で大事なことですね。
障がいがあることで制限されることもあり、方法や形がちょっとだけ違うかもしれませんが周りの仲間や支援者とみんなで一緒に実現に向かう目標みたいなものになります。
②脳性麻痺児の予防•治療的介入におけるエビデンスのtraffic lights(信号機)
オーストラリアのシドニー大学のDr.Novakが脳性麻痺児の様々な予防•治療的介入をシステマティック•レビュー(複数の論文を総合して科学的な根拠を示す方法)の結果から推奨を信号機の色に例えてチャートで示したものになります。目的に応じた介入方法のエビデンスの段階が視覚的に見て分かるのでおすすめです。
State of the Evidence Traffic Lights 2019: Systematic Review of Interventions for Preventing and Treating Children with Cerebral Palsy.
ここから分かることはたくさんあります。再現性の高いものが青信号に多く、練習量を確保できること、特定のスキルが必要だったり属人的ではないものが青信号、つまりGo、推奨されるものには多いです。
例えば、日本の職人さんのように長い修行の末に身につけた技術で人を救うことは素晴らしいことだと思います。でも、発達支援の中でそれだけで勝負している世界だと若いかベテランか誰に当たるかによっていわゆるガチャのようになってしまいます。
なので、ある程度再現性があり、頻度を確保できるものというのが大事になります。
それをベースにさらに磨き上げるのが大切なのかな、と思います。
この最たる例は筋トレですよね。最大の筋力の○%を〇〇回とか必要な栄養素として各種プロテインが販売されていますよね。決まった負荷量での運動の頻度を確保するのにジムに通い...とある程度ちゃんとこなせれば結果がついてくると思います。
こども相手なのでまぁそんなに上手くいくとは限りませんが、それでも一定の効果の得られやすい方法は存在するわけです。
ここを整理していくのにとても良い論文だと思います。
と急に専門的な内容になりましたね笑
自分の学びのためにもまたこの2つを掘り下げる機会を取りたいと思います。
では、何かのお役に立つことを願って!