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【世界初!】リーバイスレッド歴代コレクションの年表作りました!
こんにちは!
ミッキーです。
今日は我々リーバイスレッド愛好家達が、なんだったらリーバイスという企業本体さえ取り組んでこなかった問題への挑戦とその成果をお披露目しようと思います。
はじめに
それは何かというと、
「リーバイスレッド歴代コレクションの年表この世に存在しない問題 」
です。
いやいや、このインターネットの時代にそんなことあるか!と思う方もいるかもしれませんが、あるんです!!
「REDの会」のメンバーで何度もネットの海に潜りました。日本のサイトだけでなく、海外のサイトにも当たっています。しかし、どこにもまとまった年表は存在しませんでした。
理由はいくつか考えられます
①各コレクションの発表国・地域がその年によって異なる
②コレクション自体の停止と分断
③2000年前後の初期コレクションの情報がネットに残りにくい
大きいのは①だと思います。欧州・日本・アメリカコレクションなどがあり、コレクションによっては世界的に流通しなかったものもあるかもしれません。
その他には、同じ方の素材違いや、わずかに変更を加えたモデルが半期違いで出たりする事が、より事態をややこしくしています。
【参考文献】
・古着屋「pavement」のWebサイト
・メンズノンノ等の雑誌の切り抜き
・「REDの会」メンバーの収集品のタグ
※タグの「10/2000」や「05/2000」は「月/西暦」を表していると他の資料と照らし合わせて仮定しました。
1999AW ファーストコレクション
1stスタンダード、スリム、ジャイアントをはじめとしたコレクション。2ndシグネチャーがこの時期に出ている事も確認されたため、約350〜400本限定の1stから2ndシグネチャーモデルも含みます。
1stスタンダード、1stコートに関しては、下記の動画で紹介しています。
上記noteでもご説明しているので見てみてください。
2000SS ファーストコレクション
約350〜400本限定の3rdから4thシグネチャーモデルが出ています。
下記の動画では、3rdシグネチャーを紹介しています。
2000AW ファーストコレクションと対義語コレクション
上記は紙製の1stスタンダード(写真はpavementより)で、この時期で3期に渡った1stコレクションは終了となります。
2001SS グラスコレクション/対義語コレクション
グラスコレクションとは、1stコレクションのモデルに恐らくポリウレタンの加工を施すことで、表面をガラスのようなツヤにしたコレクションです。下記の1st coatに関しては、ボタンが初期の物と違っていて非常に芸が細かいです。
「LEGAL BANNED - Claw Print」など、1stコレクションのデザインの雰囲気を残しつつ、新しいデザインが出出した時期で、デニムの素材も薄く、柔らかいものになっています。Claw Printとあるように、カラスに引っ掻かれたようなよりレアモデルがコレクター心をくすぐりました。
対義語コレクションは、我々が勝手に名付けたもので正式名や他の提案をコメント欄でいただきたいのですが、言葉そのまま、反対の意味の言葉を二つ組み合わせたモデル名が特徴的です。
代表格は上記のPASSIVE AGGRESSIVE(受動的と能動的)です。裾とポケットについたジッパーと立体裁断のスキニーデザインがカッコよく、プレミアがつくほど人気になり、多くの模倣品を世に生み出しました。
その他、HONEST-DISHONESTなどの対義語のモデルがあります。
2001AW 対義語コレクション/Twisted REDコレクション(通称ねじれ期)
引き続き対義語コレクションが展開されますが、細かい分類はできていません。pavementによると下のResponsible-Irresponsibleは、2001AWのモデルのようです。
Twisted REDコレクション(通称ねじれ期)も、非常に特徴的ですが、こちらも2001AWと2002SSの分類はできていません。モデルの説明は事項に譲ります。
2002SS Twisted REDコレクション(通称ねじれ期)
Twisted REDコレクション(通称ねじれ期)の代表モデルが、上のGuys Warped Jeansです。Warpedとはねじれという意味です。立体裁断は左右の足で足の外側から内側に向けてスティッチが縫い込まれていて、左右対象です。しかし、このモデルは左右の足共に上の写真で言うと、右から左に縫い込まれていて、左右非対称の形になり、まさにねじれています。
当時、モデルのジェシカがメンズノンノで着用していて、高校時代の私は死ぬほど憧れました。詳細説明は、下記の動画でしています。
2002AW Icon REDコレクション(通称2D期)
Icon REDコレクション、通称2D期と言われる所以は立体裁断とは真逆の平面的なデザインにあります。大袈裟にデフォルメされた、バックポケットやスティッチが特徴的です。一つコメントすると、この時期流行ってたローライズのデザインが取り入れられていて、今履くのちょっとしんどいかもしれません。
こちらはType4 Jacketです。個人的にLevi's REDの中で最高作品の一つだと思っていて、ギャルソンやZARAなどで袖レザーのデニムジャケットが出ているにはこのモデルの影響と考えています。また、リーバイスのデニムジャケットは、Type1、Type2、Type3と命名され、Type3のあと数十年後続のモデルが出ていなかったところに、Type4と名付けられている背景を知ると胸熱の部分があります。
2003SS Icon REDコレクション(通称2D期)
こちらも2002AWと2003SSの分類はできていませんので省略します。
2003AW Wrokwearコレクション(通称ワーク期)
上の写真のHAWORDに代表される、ブルーカラーの労働者の作業着をイメージしたコレクションです。同じモデルでも、溶接工をイメージした物と建設作業員をイメージしたものがあり、上の写真は溶接のためのアーク光と言うレーザーのような光の熱を浴び続けて薄くなったような色落ちが施されています。
STRAPPED (溶接工)
溶接工の作業着からインスピレーションを得た"Strapped"は、濃色のデニムに磨耗によって出来た長い線が裾口から広がる表情を持つフィニッシュ。
裾を絞り、作業用のブーツにブーツインすることから生じるシワ、そのアタリが長い線となって現れる溶接工の作業着独特の顔をイメージした加工がStrapped。
ちなみに、STRAPPED (溶接工)のHAWORDは、カリスマ美容師や雑誌チョキチョキのモデルの中で流行し、リーバイスレッドの通常モデルの中で最高値のプレミア20万の値が常態的につきました。
上の写真が、BROWN IN (建設作業員)バージョンのHAWORDです。かなり強めに色を落とし、道具用の作業ベルトを巻くであろう位置の色は少し濃い目に残っています。陽にさらされたデニムのひび割れのような色落ちも。
BROWN IN (建設作業員)
建設作業員の作業着をイメージした”Brown In”は、経年変化をした淡色のブルーデニムを想起させるフィニッシュ。風にさらされ、雨に打たれ、日光にさらされ続けたデニムはソフトになり、また、色落ちが進み、シート部分及びレッグ部分にはランダムにひび割れ感が表現されています。また、工具用ベルトが巻かれた部分はインディゴが濃く残り、色が抜けた部分との印象的なコントラストが表現されています。
http://blog.livedoor.jp/lbc1217/archives/50094980.html
2004SS Wrokwearコレクション(通称ワーク期)/米国版ワーク期
前期のワーク期との違いは不明なので、こちらでは省略します。
さて、上が米国版ワーク期の写真です。このコレクションについては圧倒的に情報がないのですが、パッチの色違いのデザインや各モデルの細部のデザインから前ワーク期の要素を引き継いでいるのは間違いないようです。
ただ、正直どのモデルもデザインがワーク期の劣化版と言う印象は否めず、不人気コレクションの代表格となります。この時期に詳しいこと、熱烈なコレクターの方がいればコメント待ってます!
2004AW パンク期
パンク期はその名の通り、パンクロッカーがしていそうな服装からインスパイアされています。レザーパンツのような光沢を出す、ポリウレタンのコーティングやベルトを多用したボンテージデザインとなっています。
ポリウレタンコーティングのデメリットは、経年劣化で溶けてしまい、他のジーンズや服を汚してしまう点なので、気をつけてみてください。
2005SS パンク期
一つ目の写真の鋲つきのレザージャケットはシグネチャーモデルです。2004AWとの違いは二つ目の写真のようにベルトループにスナップボタンがついた点のようです。
2005AW タキシード期
作業着から端を発したジーンズと、最も対極にあるフォーマルなタキシード・スラックスを組み合わせたデザインのコレクションです。
正直、この時期もストリートファッションへの組み入れにくさの為なのか、あまり人気といえないコレクションです。
ちなみに、関連性は不明ですが、リーバイス社製のタキシードはこの50年以上前に製作されています。歌手兼俳優のビング・クロスビーが、ハンティング帰りのカナダのホテルで、ジーンズ姿だったために宿泊拒否されかけました。
この話を聞いたリーバイスが、ビング・クロスビーのために、デニムのタキシードを作ったというエピソードがあります。
2006SS 日本企画
ノンウォッシュに赤パッチが特徴的なコレクションです。上の写真のバックポケットのデザインは米国版ワーク期の影響が伺えます。このデザインはこの1年後くらいの、re-engineering jeansにも影響しているかと。
この時期から3期にわたり、リーバイスレッドで最も有名なデザイナーである、リッキーコフがデザインを手掛けています。
2006AW 日本企画
2006SSに出たモデルとの分類が完全にできていないので、追って更新します。が、上の写真のこのロークロッチデニムは、フラップポケットがない版が2006SSに出て、このフラップポケットのあるタイプが2006AWに出たよねと記憶しております。
上の写真のジャケットのように革のループを使ったデザインや、初のアクセサリーである革のブレスレットもこの時期に出ました。
2007SS 日本企画
この時期も2006SSとAWに出たモデルとの分類ができていないのですが、1stコレクションの復刻が行われたのが特徴的な出来事だと思います。
1stコレクションとの違いは、ボタンが金でなくくすんだ黒系色になったことと、赤パッチがついたこと、バックポケットのアーキュエットスティッチが若干下側に移動したことです。わざわざ復刻されるということで、1stコレクションの人気が伺えます。
2007AW ヨーロッパ期
2007AWヨーロッパ期は、個人的に最高傑作のコレクションと考えています。極限までデフォルメされたポケットのデザイン、真っ赤なパッチとボタン、リジットに近い生地が特徴的なコレクションです。上の写真はその中でも人気のモデルBow JacketとBow Legで、名前の通り弓のような曲線を描いた足と腕のデザインが特徴的です。この2007AWコレクションのように万人に向けた物でなく、芸術的で先進的なチャレンジングなデザインこそまさにLevi's REDだと私は考えます。
2020年のジュンヤワタナベコムデギャルソンのコレクションでは、ほぼこのままのデザインのリーバイスコラボを発表しています。この時期からジーンズ1本の値段が4万円を安定的にこえてきて、我々の財政状況を苦しめることになります。
2008SS 日本企画最終コレクション
写真一枚目のトランスフォーマーというシグネチャーモデルが象徴する最後の日本企画です。サイバーパンク映画に出てきそうな未来的なデザインとなっています。デニム記事というよりはコットンといった感じの濃い青の生地に青のボタン・リベット、金属で縁取られたホールがこのコレクションお特徴です。
2008AW ほつれワーク期コレクション
写真は上から、オリジナルルーズ、All in oneというつなぎ、パースニップというモデル。その他にも、ダイヤモンドレッグ、ボクシーストレートなど未だに人気の高いモデルが多く発表されました。この時期も個人的に2007SSに続くデザインの最高峰と考えています。ほつれワーク期コレクションと名付けたのは、お母さんに勝手に切られるという痛ましい事件が多発した糸のほつれたデザインが特徴的です。溶接工や建設作業員というよりは、木こりの方の作業着のような印象を受けます。
2009SS ほつれワーク期コレクション
写真はパースニップというモデルで、この時期は一部のモデルにリバーウォッシュという川で洗いざらしたような加工が施されました。このコレクションはカバーオールのような名作もあったのですが、写真のパースニップは裾のボタンやコインポケットのフラップが、オリジナルルーズはサスペンダーが省略されるも値段は据え置きで、正直ダウングレード、手抜き焼き増しの印象が強かったコレクションとなります。リバーウォッシュはかっこいいけどね。
2014AW Lined Red
5年ぶりの復活のコレクションに我々は熱狂しました。デザインも申し分なくカッコ良いです。しかし、裏地にシルクを使ったデザインのせいか、パンツが81,300円〜という価格、かつ日本で3店舗でしか販売されないという地方泣かせの販売方式となりました。結果、REDファンの忠誠心が試される事態となってしまい、ここで離脱したリーバイスレッドファンが多い印象があります。それゆえか定かではありませんが、ここから7年間コレクションが途絶えてしまいました。
2021SS Perfumeによる広告のワーク期インスパイア
ご存知、2003年のワーク期にインスパイアされたアメリカ発のコレクションです。このコレクションに関しては、上の動画や下のnoteで詳細解説しているので、ここでは省略します。
おわりに
いかがでしたでしょうか?冒頭で述べたように、リーバイスレッドに関するまとまった年表は、下記理由で世界中どこにも存在しませんでした。
①各コレクションの発表国・地域がその年によって異なる
②コレクション自体の停止と分断
③2000年前後の初期コレクションの情報がネットに残りにくい
しかし、今日ここに爆誕したわけです。まだまだ分類が難しいコレクションがあって今後もアップデートは必要なのですが、ここまでの情報をまとめるにも非常に手間と時間がかかりました。
往年のレッドファンからは、訂正情報や感想などぜひコメントにいただきたいです。
Perfume広告の2021年コレクションからレッドファンになった方々、ようこそいらっしゃい!リーバイスレッドにはこんな歴史があるのです。このインターネットの時代にここまでまとまった情報がないコンテンツはなかなかないので、どうぞゆっくり、一歩づつ踏み込んで行ってみてください。
1999年コレクション当時に比べて良い時代になりました。メルカリなどのフリマサイトを覗けば当時の数分の一の価格で、昔のコレクションが手に入ります。ちょっとレトロ主義な気分で手に入れてみてください。そして、自分は時代を超えた、かつ世界最高峰のデザインチームが作ったジーンズを履いているんだ、なんて思い浮かべながら散歩して、コーヒー飲んで楽しんでもらえればと思います。
私の、そして私のレッド仲間の費やした労力を称えてくれる人がいればサポートもお持ちしております!
今後もリーバイスレッドについての情報を出していくので楽しみにしていてください。
それでは!