SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」: 欧州干ばつ「500年で最悪」
今日は、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」について、お話ししたいと思います。
1.地球環境が明らかに変わってきている
世界各地で気候変動が起こっています。
世界の平均気温は、1880年から2012年の間に0.85℃上昇しているそうです。
その原因は、CO2等の温室効果ガスが増えすぎたことによる地球温暖化だと考えられています。
日本においては、過去30年間の熱帯夜の平均日数は、1910年からの30年間の平均の約2.6倍になっているそうです。
今年も、日本では、気温35℃を超える猛暑が続き、線状降水帯による大雨の被害も出ました。
【引用、参照website/書籍】
◆Unicef SDGs CLUB website: 13 気候変動に具体的な対策を “気候変動から地球を守るために、今すぐ行動を起こそう”
◆書籍:SDGs見るだけノート(笹谷秀光 監修、宝島社)
2.日本のSDGs目標13の通知表
以下の投稿(↓参照)でもお話しましたが、2021年の日本のSDGs目標13の評価は、最低ランクの「主要な課題が残っている」でした。
◆これまでのSDGs投稿まとめ【その5】: 目標13〜15(気候変動への対策、海の豊かさ、陸の豊かさ)
SDGs目標13の日本の特に重要な課題が2つあります。
その1つは、「化石燃焼の燃焼及びセメント生産によるCO2排出量」です。
日本の電源構成では、特に石油と石炭(合わせて約40%)が多くなっており、その結果、CO2の排出量も多くなっています。
また、日本は世界10位のセメント生産量であり、セメントに関連するCO2排出量は日本全体の約3%を占め、如何にCO2を発生しない製造方法を確立するかが大きな課題となっています。
2つ目は、「輸入に伴うCO2」です。
国際輸送に伴って発生する温室効果ガス量(含CO2)は、国別の算定に含まれないため、国際的には削減義務が課されていません。
原料の多くを輸入している日本は、輸入に伴うCO2量を無視することができないとSDGs評価では指摘されています。
日本は、これらの評価を真摯に受け止めて、早急に課題解決を行わなければ、更なる自然災害が次々襲ってくることになります。
3.今日の日経新聞 夕刊に衝撃的な記事が
今日の日経新聞の夕刊には、欧州の干ばつが「500年で最悪」という見出しが目に付きました。
気候変動は、日本だけでなく、欧州は、さらに過激な気候変動が襲ってきているようです。
そういう事実を知ることで、SDGs目標13を自分事化することが必要だと感じました。
◆欧州干ばつ「500年で最悪」 電力に影響も、EU報告書【日本経済新聞2022.8.29夕刊、電子版】
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この記事では、記録的な高温が続く欧州で、約半分の地域が干ばつに見舞われていると言っています。
欧州委員会の報告書では、欧州の47%で土壌の水分が不足、17%で農作物に悪影響が出ている状態だとのこと。
その影響として、貯水量の減少により水力発電等に影響を与えている。
また、水位低下で船舶に搭載できる貨物量が減り、燃料輸送に支障が出ているとのこと。
天然ガスの供給不足に加えて、水不足による電力供給の縮小が重なっているため、今後の欧州のエネルギー問題が更に深刻になっていく様相を示しています。
4.まずは、早急にスコープ3の脱炭素に着手すべき
以前の投稿(↓参照)でも説明しましたが、ますます、2022年の最重要キーワード「スコープ3」への対応が急務になって来ています。
「スコープ3」とは、事業者のサプライチェーンにおける事業活動に伴って排出する温室効果ガス排出量のうち、
・スコープ1(事業者自らによる燃料使用等による直接排出)
・スコープ2(他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出)
を除く、その他の間接排出量のことを指します。
企業は、自社が管理できる温室効果ガス排出のみならず、サプライチェーンの上流や下流まで目を配り、脱炭素化を推進する必要性が高まっているのです。
日本の異常気象、欧州の干ばつの状況から、もうほとんど脱炭素化の猶予がなくなって来ているようです。
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