忙しい訪問者のためのPower Spotハンティングガイド 北鎌倉 円覚寺を少しだけ散策
(この文は日本の事物紹介web Picture Book of Japanに英語で掲載した内容を加筆訂正したものです。picturejapan.com)
パワースポットとは:
日本にはパワースポットと呼ばれる場所がいくつかあります。尚パワースポットとは和製英語ですが日本では昨今良く使われます。一説によると、神秘的なパワーを感じられる神聖な場所という意味で、訪れた人が元気になったり、落ち着いたりできる場所のことのようです。ある有識者によると、パワースポットは大地のパワーが満ち溢れている場所と考えることができるそうです。なのでその場所に行くと不思議とパワーが湧いてくるでしょう。諸説あると思いますが、要するに信じれば本当です。同じようなものは世界中にあるようですが、日本では寺社仏閣を中心にパワースポットがたくさんありそうです。しかしパワーを感じるかどうかはそれぞれの人で違うと思います。公式の(?)ものではないですが、私が個人的にここはパワースポットかなと思うところを紹介します。
北鎌倉のパワースポット:
鎌倉は緑の山や海に囲まれた土地に、鎌倉時代から続く歴史ある寺社が多く存在し、パワースポットが多い場所でもあります。(パワースポットの主旨からすれば鎌倉の街全体がパワースポットかも知れません)中でも東京から見て鎌倉の一つ手前にJRの駅がある北鎌倉は観光地と一線を画し、それらが凝縮した感じの所です。駅近にあるの円覚寺や明月院でも強力な霊験、パワーが感じられるでしょう。
円覚寺は北鎌倉駅を降りてすぐの場所にある臨済宗円覚寺派の総本山です。鎌倉幕府8代執権の北条時宗の命により、禅の普及と蒙古襲来による戦没者を弔うことを目的に鎌倉時代の1282年に創建されました。
道に面した門を潜り石段を上がり、入場料を払う入口を通って境内に入ると大きな大きな木造の門があります。これは三門と呼ばれ、さまざまな煩悩を取り払い、涅槃と解脱の世界である仏殿への門と言われています。開山した無学祖元禅師の500年忌の年にあたる1785年に再建されたとのことです。
鎌倉の荘厳な空気の中に、このような木造建築が今もしっかりと立っていることに感動します。この辺りが私のパワースポットだと感じます。
もちろん円覚寺には鎌倉時代からの貴重かつめずらしい、霊験あらたかなものがたくさんあります。
三門の先に仏殿があり、威厳のある釈迦如来像が祭られています。その天井に描かれた「白龍図」も迫力があります。そして建造物としては鎌倉で唯一の国宝で急こう配の屋根を持つ「舎利殿」にはお釈迦様の歯が祀られていると言われています。その他境内にはこの地の自然をいかした方丈池や、地層の模様が虎のように見える「虎頭岩」が独特の景観を作り出している「妙香池」は国指定の名勝です。関東一の大きさといわれる国宝の「洪鐘」(おおがね)なども・・・どれも中世の趣があり歴史の重みを感じさせます。つまりそれもあなたにパワーを感じさせるかも知れません。
北鎌倉には他にも、紫陽花の名所で通称あじさい寺として知られる明月院、壮観で堂々とした建長寺、少しミステリアスで深い趣きのある浄智寺など訪れたい寺がいくつもあります。しかしささっとお参りする場合は北鎌倉駅から歩いて2、3分の至近距離にある円覚寺、パワースポットハンティングにも良い場所です。