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離婚への準備→別れ

こんばんは。前回の続きをお話ししますね。

いよいよ離婚に向けて動き出す。

数日間叔母の家にお世話になり、時間ばかりが経ってしまうので、何とか話し合いで離婚できるようにしたいと考えた。そこで、二人だけでは何があるかわからないので、双方の親を交えて話し合いをしようと思い、あの人の実家に電話をした。母親が出て話し合いに来てもらえないかと伝えたところ、「何もないだろうから大丈夫でしょう?それに用事があるから行けないわ」と、あっさり断られてしまった。

私の方は父が既に他界しており、母の体調も悪かったため母と同居していた95歳を過ぎたまだ元気だった祖父がついて行ってくれることになった。それで日程を決めるため、あの人に連絡をした。

いよいよその話し合いの日が来た。

予想通り、あの人は朝まで寝ずにずっとビールを飲みっぱなしで、テーブルの上には空き缶が沢山あり、ビールの匂いがプンプンしていた。泥酔状態だ。最初、祖父も一緒についてきてくれていたのだが、途中から二人だけで話をしたいと言い出したので、祖父には車の中で待っていてもらうことにした。

祖父がいなくなった後、最初は泣きながら「頼むから出ていかないでくれ、離婚しないでくれ」と何度も何度も謝りながら言ってきた。「でもね、もう遅いんだよ。私、離婚するって決めたからあきらめて」と言った。

そうしたら、今までの態度が急変。顔つきが変わりスイッチが入ってしまったのだ。「お前、男がいるんだろ?携帯見せてみろ!!」と言ってショルダーバックをもぎ取ろうと引っ張り出した。私は、携帯を見られてまずいことなんて一つもなかったけれど壊されるのがいやだったので、必死にバックを押さえる。あの人は引っ張る、その繰り返し状態が続きおまけに「メガネ、ぶっ壊してやる!」と言い出し、もの凄い形相で私を見ながら引っ張るので

【私、この人に殺されるかもしれない】


と思った・・・叩かれ、蹴られながらも何とかして逃げなければいけないと身の危険を感じたので、あの人が泥酔状態で足元が一瞬ふらついて転んだ時に「今しかない!!」と思って走って車まで逃げた。祖父が心配し「どうしたんだお前」と言うも「大丈夫だから」と言った。本当は全然大丈夫なんかじゃなかったのに・・

気付いたら、上着に血がついていてどこかを切ったみたいで、あとは足が妙に痛くてたまらくて、しばらくの間は足を引きずっていたのを今でもはっきりと覚えている。

そしてもう完璧に離婚の決意が固まり、話し合いで何にもならないんだったら家裁に行くしかないと思った。後日、また祖父にも付き添ってもらって家裁へ申し立てをしに行くこととなった。家裁で(祖父には席を外してもらって)今までの経緯を事務官に伝える。話を聞いた事務官がびっくりしたのか「一人でそんなに抱え込んで大丈夫ですか?」と言って、シェルターの話もちらっとされたけど「遠方の親戚の家にいるので大丈夫です」と伝えた。

ただ、調停離婚と言っても、家裁で顔をお互いに合わせないといけないらしいことを聞いたので「同席しての話し合いだと、何をするかわからないので別々の部屋に分けていただくことはできませんか?」と尋ねると「それは可能ですから、安心してください」と。。ほっとした。もう顔を見たくもないと思っていたから、家裁の配慮に本当に感謝だった。

家裁には何回行ったのだろう・・あまり記憶がないけれど、全部で3回くらいだったような気がする。同じ日の同じ時間に別々の部屋で家裁の人たちと話をした。家裁では普通、子供がいれば親権者をどちらにするかという話もでるのだろうけれど、うちの場合は、子供がいない代わりに猫ちゃんが3匹いたためにその猫ちゃんをどうするかでなかなかきまらなかった。結局、私が家を出たとしても、猫ちゃんたちは引き取ることができなかったから、あの人が面倒を見ることになった。

あと、借金の件については、実は私名義の借金の他にあの人の名前でもサラ金から借金をしていた(私名義よりは少ない金額)ので、どうするか・・と言っても、どっちがどれだけ使ったかなんでさっぱりわからないし、生活費でも使っていたので、もう面倒なことは嫌なので「お互いに自分名義の分の借金は自分で払うようにしたい」と私が申し出てあの人が納得した。

離婚届は、自分の欄だけ書いて家裁に提出した気がする。

そして、ブラインド越しに項垂れてあの人が家裁から出ていく最後の姿を見た。あんなに大変で嫌な思いをしたのにも関わらず、私は小声で「頑張れ」と言葉が出た。どこまでお人好しなんだか、バカなんだか('◇')ゞ

離婚は結婚の3倍?!のエネルギーを使うって聞いたことがあるけれど、私の場合は、3倍どころじゃなくて100倍くらいのエネルギーを使った気がしている。それだけ精神的な負担が大きかったのだ。

周りの家族に迷惑をかけてしまったけど、借金のことも、離婚の事もきちんと片付いて、終わったあとはしばらくの間ぐったりしていた。

長い時間かかったけれど、やっと自分の気持ちに整理がつけられて本当に良かった。でも荷物を整理に行って出てくる時に、猫ちゃんたちに「絶対カカ(私の事)が迎えにくるから待っててね」と言って家を出た。

そのあと、叔母の家を出て一人暮らしをするようになるが、3匹の猫ちゃんを育てる環境と余裕がなかったため、結局は引き取りに行くことはできなかったのだ。それが唯一の情けないところだ。その申し訳なさがあるため、今後は一生ペットを飼わないと決めた。


今日はこれでおわりにします。この続きはまた・・

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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