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ルールだらけの大企業と、ルールの無いベンチャー企業の違い(後編)

## はじめに

前回の記事では、NETFLIXという大企業(社員規模でいうと博報堂並)でありベンチャー企業の意思決定の仕組みを解説した。
NETFLIXは次々と新しいプロダクトや仕組みを生み出しており、優れた意思決定ができていると言えよう。

ルールだらけの大企業と、ルールの無いベンチャー企業の違い(前編)

その意思決定の仕組みを簡単に言うと、

1. 新しいアイディアに対する様々な意見を集め
2. その意見に基づいて"自分の責任"で意思決定する
3. 失敗しても咎められないが経験と反省の共有が求められる

これを踏まえて、日本の大企業の意思決定との比較を試みる。

2)様々な意見を集める意義の違い

プロセスだけ見ると、1.の意見集めはネットフリックスのプロセスと大企業のそれは同じであると言える。

ただし同じ意見を聞くという行為でも、それぞれの人の納得を得るという目的化している大企業の問題点が見える。

言い換えれば、言い訳作りのため、いろいろな人の意見を取り入れたというために意見を聞くのに対して、NETFLIXは本質的にその責任者自身が腹落ちして納得することを目的に意見を集めている。

この意識であれば、様々な意見を集めることは意味があり、意思決定を遅くしているという感覚にはならない。

3)システム開発での事例

NO RULESでは、大規模なシステム開発ではどうしているか、という記載は明確には伺えなかったが、作品ごとの紹介データを掲載するという機能をアプリに追加する機能強化のケースでは、Directorが責任者となっているとの記載があり、日本でいう部長クラスが担当していることが伺えた。

重要なシステム開発を担当する職位のレベルが、日本の大企業のそれよりも若干高い印象だが、それ以上に、そのシステムの責任者となるのは「アサインにより決まる」ではななく、NETFLIXのためになるシステムの改良点を見つけるて自分で判断した結果、担当者が決まっているようだ。

冒頭の大企業のケースと比べると、そもそも担当者自身が責任感を持ってプロジェクトを進めていること、その責任者自身が腹落ちするために様々な人の意見を聞こうとすること、が本質にあったうえで、**同じように様々な人と議論しているのがいけてるベンチャー大企業の現状だと言える**。

おわりに

これらの事実を踏まえて、冒頭の大企業の担当者になんというべきかを迷ってしまう。

あまりに企業文化の異なる企業を見て、あまり意味がないとでも伝えてみようか。。

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