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楽あり苦ありのオランダ大学院生活を振り返ってみる②

一年目三学期: (2月~4月初め)

三学期の必修科目は、いわば「卒論の書き方おさらい講座」。2か月間、ほぼ個人作業で仮の卒論計画書を作成したんですが、授業は4、5回程度で、その内容といえば学士の時にやったことの繰り返し。参考文献の引用方法やデータの保存方法など、大事なことは分かってるけど、正直これが修士の中で一番退屈な授業でした。友達の間でも「あれ、ほんとキツいよね」と愚痴がこぼれる始末。

ただ、内容自体は自由に決められたので、自分のやりたいことに没頭できました。私は電力が不安定な地域、例えば途上国や難民キャンプでの電源確保に興味がありました。そこで、オランダ政府が支援していたコンゴ共和国の難民キャンプの電化事業を題材に、持続可能なビジネスモデルについて執筆しました。自分のテーマには満足していたものの、担当の先生が「フィードバック極少で有名」な方で、1500字くらいのドラフトに対してのコメントがたった一文!ちょっと困りましたが、まぁ、自分で何とかするしかないですね。

この授業の面白いところは、みんなが選んだテーマが本当にバラバラだったことです。「ヨガレッスンを通じたサステナビリティ教育の可能性」なんてテーマもあれば、「自然資源保護とバイパス建設の葛藤」なんて重厚なテーマもありました。専攻としては、GISを用いたフィールド調査やインタビューを基にしたフィールド調査を実施しました。GIS調査では、ユトレヒトの街や大学の周りを歩き回って「グリーン」な場所を探して地図に記録するというもの。レポートを書く作業は少々面倒でしたが、地図作成は楽しかったです。

インタビュー調査では、既にテーマが決まっていて、私たちのグループは「妊婦に優しい公共交通機関」というテーマで、妊婦さん6人にインタビュー。彼女たちが感じる不便さや、移動に関するエピソードを集め、改善案を提案するレポートを作成しました。この授業の趣旨は、質的調査の方法論を学び、それを実際のフィールドで実行するというものだったのですが、何が一番印象に残ったかって?イタリア人の子が、締め切りにルーズなインド系デンマーク人の子に怒り心頭で、私に怒りのボイスメッセージを送ってきたことですね(笑)。

そして忘れもしない、3学期最後の締め切り日の夜。23:59が二つのレポートの締め切り時間で、なんとかギリギリで提出完了。やっとその日初めてのまともな食事をとり、シャワーを浴びてベッドに倒れ込んだのが深夜2時30分頃でした。しかし、そんな安堵も束の間、3時頃に突然けたたましい火災報知器の音が!最初は夢だろうと無視しようとしましたが、一向に鳴り止まない。グループチャットを確認すると、みんながパニック状態で、これは本当にやばいやつだとやっと理解。とりあえず、スマホ、パスポート、パソコン、財布を掴んで外へ避難。

外に出ると、寒さ10度以下の中、眠そうな学生たちでごった返していました。短パンタンクトップで飛び出してきた猛者や、大きなバックパックを背負った強者など様々。結局、原因はどこかのアホが寝タバコをして火災探知機が反応したらしい。朝4時半頃まで寝れなかったことを、今でもはっきり覚えています。

ちなみにこの文章、ドラフトがあまりにまじめすぎて面白くなかったのでchatGPTにお願いして、改善してもらいました。

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