中野道良 / アドバンド株式会社 代表取締役

1970年高知県生まれ。明治大学理工学部卒業。印刷会社・デザイン会社勤務を経て2005…

中野道良 / アドバンド株式会社 代表取締役

1970年高知県生まれ。明治大学理工学部卒業。印刷会社・デザイン会社勤務を経て2005年に独立、翌年に法人化。下請をやらず営業がいないユニークな体制で、「広告と広報のものづくりパートナー」として印刷物・ウェブ・動画の制作を行う。強みは「販促の設計図」を用いた独自のマーケティング。

マガジン

  • 人生エッセイ[雑談]知るといい話

    日々の生活のなかで感じた知恵、書籍から学んだアイデア、講演やオーディオ教材から得た教訓など、仕事だけでなく「生きること」すべてにおいて役立つヒントをお伝えします。

  • マネジメント[経営]間接部門の話

    フリーランスが法人化した中小企業で、社長の右腕として9年半勤めた経験。そして起業し、2006年に会社を設立して現在まで、代表取締役として中小企業の経営を担ってきた実績。いってみれば、社会人の大半を中小企業で過ごしてきました。 実績も信用もなく、能力や人材にも乏しい中小企業が、社歴が長く豊富な実績があり、優秀な人材を多数抱える競合会社に伍して戦うには、経営者自身の能力を最大限に高める必要があります。 このマガジンでは、社員の採用・評価や社内活性化などの「組織戦略」、経理・銀行借入・納税・利益などの「財務戦略」を中心に、中小企業の経営者がなるべく効率かすべき間接部門のアイデアをご紹介します。

  • マーケティング[販促]直接部門の話

    「営業スタッフを使わない」「下請けもやらない」。実績もコネも人脈もない中小企業の社長が、どうやって上場企業・有名企業などクライアントを開拓してきたのか。そのノウハウは、2020年9月に翔泳社より出版した書籍「新規顧客が勝手にあつまる 販促の設計図」で公開しています。 このマガジンでは、主に書籍のメソッドを具体的な事例で紹介するとともに、新たに書き下ろしたアイデアほか、中小企業のB2Bマーケティングに役立つ情報をご紹介します。

  • 起業のヒント[仕事]熱く生きる話

    前職では、会社を立ち上げたばかりの社長のもと、経営者の右腕として約10年間の修行。そして2005年に起業し、翌年に法人化。現在は「広告と広報のものづくりパートナー」として、クライアントの経営課題の解決を支援する会社を経営しています。「0→1」から「1→10」そして「10→100」に向けて組織が成長するなか、改めて起業することの素晴らしさを実感する日々を過ごしています。経営者として数多くの失敗もし、少なからず成功した出来事もありました。「将来は社長になりたい」という学生、「起業して自分らしい生き方を追求したい」という社会人の方へ。失敗しない起業のヒントをお伝えします。

最近の記事

恵まれない幸せ

「明日、Fに会ってくる」 最近、めっきり年老いた父は、そう言ったきり口をつぐんだ。 胃がんで余命3ヶ月と診断されたFさんは、40年勤務した役所を退職し、長年過ごした岡山の田舎で一人暮らしをしていると言う。父はそのFさんを見舞いに行くつもりらしい。 無口なだけでなく、人付き合いを極端に嫌う父だったが、Fさんは父の唯一の親友だった。何度か私の実家に遊びに来たことがあり、そのたびに私と弟にそれぞれ500円札を渡しながら、「昔、お父さんにはお世話になった」と笑っていた。そして、「ぼく

    • お客様と従業員、どちらが大切か?

       「わたしと仕事、どっちが大事なのよ!」  かつて、家庭を放ったらかしにして仕事に生きる男性に対して、妻や恋人が言う定番のセリフでした(昨今は、男性が女性に言うケースも増えているとか……)。  ビジネス書を読むと、同じような設定がしばしば登場します。 「社員は褒めて伸ばすのか、叱って伸ばすのか?」 「“鬼”の社長であるべきか、“仏”の社長であるべきか?」 「トップダウンで決めるべきか、ボトムアップで決めるべきか?」……  さらに、経営者があつまると、ときどき登場するテー

      • スマホ決済をすると、商品やサービスの品質が悪くなる理由

         基本的に現金決済で生活をしてきた私ですが、スマホ決済を始めることで、マイナポイントが最大5,000円付与されるという“誘惑”に負け、ついに「au PAY」デビューを果たしたのです。  ただし、現在はすでに、現金決済に戻しました。  「便利なものは、必ず品質が低下する」  主な理由はこれなんですが、本日はそんなお話を。 クレジットカード手数料に驚いた話  20代後半のことです。  新宿の街を買い物がてら、ぶらぶらしていたのですが、店先の皮ジャンが目に留まり、お店に立ち寄っ

        • “公平”な税金を。“不公平”な経営を。

           最近、世の中をにぎわせている「10万円の給付金」。このやり方が、公平か不公平かの是非が議論されているようです。  一方、「採用や評価は公平であるべきだ」と、不公平なことが認められにくくなっているのが、企業経営です。  公平であるべきか、不公平でもよいのか。考えてみようと思います。 コロナ関連の助成金が引き起こす、モラルハザード  私が経営する会社は5月決算です。多くの会社と同じく、コロナ禍で受注に影響が出たため、2021年5月期は減益となりました。  具体的には、営業利

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        • 人生エッセイ[雑談]知るといい話
          3本
        • マネジメント[経営]間接部門の話
          6本
        • マーケティング[販促]直接部門の話
          8本
        • 起業のヒント[仕事]熱く生きる話
          8本

        記事

          社長が“働き者”でなければならない理由

           大学を卒業してから、途中1年間のアルバイト期間をふくめ、12年半のサラリーマン生活を経て、個人事業主(フリーランス)として独立。9か月後に法人化して、かれこれ15年半。  ビジネス書やセミナー、音声教材を活用することで、零細企業の経営者の割には、自分なりに経営の勉強をしてきたつもりです。経営を語る人は数多くいて、どの人の話が正しいのかがわかりませんでした。しかし、ようやく最近になって、真実らしきものにたどり着きそうな気がしています。そんなお話をしたいと思います。 良い会社

          社長が“働き者”でなければならない理由

          正しいのはトップダウンか? ボトムアップか?

           会社を経営していると、大小さまざまな決定をしなければなりません。 ①どの市場に商品を投入するか? ②ホームページをリニューアルするべきか? ③面接をした複数の就職希望者から、誰を採用すべきか? ④これから提案する重要案件を、どの従業員に担当させるべきか? ⑤社員旅行の行き先はどこにしたらいいか? ⑥コロナ禍、いつまで在宅ワークをつづけるべきか?  ……  毎日の決断は、社長にとって、悩みのタネだと思います。  本屋さんに行くと、リーダーシップの本がいっぱい。しかも、そ

          正しいのはトップダウンか? ボトムアップか?

          「値引き」をしてはいけない理由

           以前、ある工務店の社長を取材したことがあります。  こちらの工務店。テレビCMほか、大規模なマス広告を使って集客するような大手ハウスメーカーを抑え、地域ナンバー・ワンの受注棟数を誇るという、スーパー工務店です。もちろん、非常に儲かっていると言います。  私が「儲かる秘訣を知りたい」と質問したところ、気軽に答えてくれました。それが「なるほど!」と思う回答だったのです。 値引きは、お客様への裏切り行為 工務店の社長の答えはこうです。 「うちは一切、値引きをしないからですよ

          「値引き」をしてはいけない理由

          そもそも、人生はすべて「無理ゲー」。

           会社で週一度、読書発表会を行っています。  もともと、コピーライターの育成を目的にスタートしたのですが、これが、意外にも、経営者である私自身の学びに役立っています。自分が買う本というのは、えてしてワンパターンになりがちなので、他の人が読む本の中身をまとめて発表してもらい、意見を交わすという時間はなかなか勉強になります。  今週、ある社員が紹介してくれたのは、こちら。 無理ゲー社会 橘 玲さんの書籍です。  インターネットにある「若者用語の基礎知識」によると、「無理ゲー」

          そもそも、人生はすべて「無理ゲー」。

          給与アップのコツは「誰が本当のお客様か」を知ること

           最近、テレビのニュースを観て、改めて日本の未来が心配になりました。  給与所得者の「社会保険料」がどんどん上がっているといいます。私が経営する会社では、給与計算を社会保険労務士さんにお願いしているのですが、たしかに、以前よりも増えたな~くらいには、うすうす感じていましたが、かなりの負担増になっているようですね。  そのニュースによれば、年収500万円の方の場合、2009年度と比べて「手取り収入」が10万円以上減っているというのです。  そもそも、バブル崩壊以降のデフレがつ

          給与アップのコツは「誰が本当のお客様か」を知ること

          最もリターンが大きいのは、いつの時代でも「自己投資」

           最近の株価を見ると、バブってるな~と思います。  中国の不動産デベロッパー「恒大集団」の債務不履行とか、COVID-19の感染拡大で行き場を失ったお金が投資に向かうとか、将来が不透明な時代にありがちな「資産運用」の行き過ぎた流行とか、いろんな理由があるのだと思います。  ただ、私のまわりにも、仮想通貨とかFXへの投機(投資ではないと私は言い切ります!)やら、人口減少トレンドでもやっぱり不動産に投資する土地神話、身近なところでは宝くじの根強い人気とか、バクチを投資だと勘違い

          最もリターンが大きいのは、いつの時代でも「自己投資」

          中小企業は、どの価格帯を選ぶべきか?

           自社が販売する商品の「品質」と、その「価格」をどうすべきか?  この問題は、いつも社長を悩ませます。  いくら「品質」に自信があっても、いたずらに「価格」を上げれば、お客様にそっぽを向かれるかも知れない。  逆に「価格」を安くすれば、数を売ることが必要になる。本当にいっぱい売れるだろうか……。  そんなことを考えていると、得てしてどっちつかずの商品になってしまい、商品の価値や特長があいまいに。これでは、競合他社の商品とのちがいが消費者に伝わらず、余計に販売不振になってしま

          中小企業は、どの価格帯を選ぶべきか?

          いい会社に入社する不幸、悪い会社に入社する幸せ

          逆境こそが、成功者をつくる 先進国の日本で、いま、貧富の差が拡大しているといいます。  この週末に行われる衆議院議員選挙でも、コロナ禍で生活が苦しくなった人の支援、逆に、内部留保を増やしてきた大企業への批判と、与党・野党を問わず、貧富の差の拡大は、選挙の大きな争点になっているようです。  たしかに、いま生活に苦しんでいる人を救うことは、福祉の点で重要ですし、「最低限の生活を保障する」ことは国の義務だと思います。ただ、行き過ぎた福祉は、国民を怠惰にする面もあるため、税金との兼

          いい会社に入社する不幸、悪い会社に入社する幸せ

          「お客様は、神様です」は正しいのか?

           私は一度だけ、野球観戦に行ったことがあります。もう20年以上前になるでしょうか。神宮球場で、ヤクルト VS 広島戦を友人と観戦に行きました。  特に野球が好きなわけでもなく、たまたま友人が「タダ券」をもらったと言うので、観に行ったわけです。  大きな球場ではないのですが、天気のいい休日の昼間、内野席の高い場所で見る野球の試合は、なかなか迫力がありました。その後、阪神に移籍した新井がホームランを打つなど、自分なりに楽しんだものです。  ところで、球場で観戦する楽しみといえ

          「お客様は、神様です」は正しいのか?

          オーディオ教材を活用すれば、いつでも、どこでも学べる

          「もっと仕事ができるビジネスパーソンになりたい」 「経営者として自分をもっと高めたい」  そう考えている方はとっても多いと思います。  しかし、日々の仕事で忙しくしている上に、学習する時間をなかなか捻出できない方も多いのではないでしょうか。  私自身、年齢を経るにつれ、学ばなければならないことが増え、どうやって時間を作ればいいか。これは、大きな悩みのひとつです。  ところで、ただ「学びたい」といっても、たくさんの方法があります。  一般的には、ビジネス書を読む、セミナーや

          オーディオ教材を活用すれば、いつでも、どこでも学べる

          仕事は“遊び”で 遊びは“仕事”で

           ある土曜日のことです。  打ち合わせや社内の会議が続いていたこともあり、なかなか平日に時間が取れなかったので、土曜日と日曜日はオフィスに出勤していました。  年末の販促計画や社員の評価制度づくりなど、考える仕事は、日々のルーチンワークに追われていては、いいアイデアも浮かんできません。誰とも合わない、電話もメールもない、雑用もしなくていい。そんな休日のオフィスは、本当の意味で生産的な仕事ができるものです。実際、オフィスにいた時間は6時間ほどでしたが、12時間分くらいの集中した

          仕事は“遊び”で 遊びは“仕事”で

          年収をアップしてお金持ちになる方法①

           私自身はまだ、社員数20名に満たない会社の社長ですので、自分が会社に勤務していた頃に比べ、ほんの数倍くらいの年収です。  でも、自分の収入を上げられるということは、会社の売上・利益が十分にアップしている証であり、同時に従業員の年収も上がっていることを意味します(一部、従業員にはボーナスを払わず、自分の年収にしか興味のない社長もいるようですが、この場合、いずれ年収は下がっていきます)。そのため、社長という役職の方は「お金持ちになる」ことに対して、絶対に遠慮なんかしてはいけませ

          年収をアップしてお金持ちになる方法①