【青森】十和田市の「幻の穴堰」で涙を流した旅
今年もかなり九州から東北へ行きました。
東北の桜、八幡平ドラゴンアイ、東北夏祭り、遠野祭り。
ツアーコーディネーター、そして添乗員として、現地視察など。
印象的だったものを投稿していきます。
2024年9月に訪問した、十和田市の「幻の穴堰」
旅行会社に長年勤務していましたが、初めて知る場所でした。
新渡戸傳が4年の歳月をかけ完成させた稲生川。
その長男である新渡戸十次郎が2本目の稲生川の掘削を計画し、未完に終わった「幻の穴堰」で江戸時代末期の掘削跡がそのまま残っています。
管理事務所の奈良さんからご案内していただきました。
青森県十和田市付近はかつて荒地で農業に適さず、長い間人がほとんど住まない場所でした。そこで幕末に掘削工事が行われ水路が通されます。ところが水量が足りず、新たな掘削でトンネル工事を行ったのが新渡戸稲造の父である十次郎です。しかしこの工事は未完となり閉ざされることに。
奈良さんと一緒にトンネルの中に入りました。
当時の人々が、水路を通すために来る日も来る日も掘り続けた穴がここにある。
九州では見ることがありませんが、寒い冬は「かんじき」を履いて掘り続けたのでしょうか?
特に東北では、雪が深く、農業には適さない土地が多いとは聞いていましたが、こんな過酷な状況だったとは思いもしませんでした。
結局、この工事は未完のままとなりましたが、東北の食文化がここまで豊かになったこと、美味しいお米が収穫できる事、昔の人々の努力があったからこそ今の東北があるのでは?と思った一日でした。
そして奈良さんは、この「穴堰」をもっと沢山の人に伝えていこうという気持がとても強く、その気持ちが九州人の私の心に響き別れ際に号泣してしまいました。
継承していこうとする人たちを尊敬します。
いろんな心を忘れかける事があったら、また奈良さんに会いに行きたいと思います。
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