小松未歩さんの『チャンス』のワープ
小松未歩さんの曲を、アルバム順、収録順にいろいろ語っていく今企画。本日は2ndアルバムの3曲目である『チャンス』です。
小松未歩さんの2ndアルバムは1998年の12月19日発売。『チャンス』は5枚目のシングル曲で、発売日は1998年の8月19日。
そういうわけで、この曲には「真夏」「20世紀の結末」と言った発売当時の状況を漂わせる歌詞が見られます。で、今回スポットライトを当てる歌詞は
ワープして覗きたい 20世紀の結末を
です。先にも言いましたが、まず発売は1998年なので、その時点では20世紀の結末は未来です。なので簡単に言えばこの歌詞は主人公がちょっと先の未来を見たがっているということになります。
では、ワープして何を見たいのか。今回はそれに関しての私なりの理解を書きます。主人公が見たいものですが…
特にない。あえて言えば、降り注ぐ日差しとか朝焼けくらい。
ワープして覗きたい、とまで言ってるのに見たいものが特にないとはどういうことか。
ワープして覗きたい、と言っても今から2年後の2000年にタイムマシン的なもので時空移動して、その時の自分を見たいというドラえもん的なワープではないと私は思っています。
冴えないハート着替えた新たな私は今日から始まる。コンプレックスを武器にして突っ走って未来を生きる!という決意表明ではないかと思うわけです。そういう決意のもと
降りそそぐ日差しに夢を全部賭けた
とか
朝焼けを彩る瞬間を刻みつけ
と言うわけです。
今日から新しく生まれ変わった私が今見ている空は2年後にどう映るのかな?きっとキラキラしてるだろうな?いや、まだまだ私が見たこともない輝きがあるかもしれない!
そんな心持ちだと思います。今から新しいハートで今日を生き、そんな今日を幾重にも重ねて行った末に見る、心でしかみられない景色。それを見たいわけです。
なので、今からワープして未来に行ってそこに生きる自分を見るという意識はないのではないか、と思うわけです。数年後の自分が楽しみ、という感じです。
最後に。私は男です。なのでこの曲の「君」に一言。
置いてかれたよ。君も案外正念場だよ。
と余計なお世話を焼いたところで終わりにします。
次回は『氷の上に立つように』です。