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『この街で君と暮らしたい』の譲れない夢に見る未来

 今回は『この街で君と暮らしたい』がテーマです。この曲は FIELD OF VIEW への提供曲で、この世に出た最初の小松未歩さんの曲でもあります。
 小松さん自身が歌う『謎』は『この街で君と暮らしたい』の発売から一ヶ月後にリリースされました。
 そんな『この街で君と暮らしたい』なのですが…。
 まずは主人公たちにお説教の回です。

君たちいつまで寝てるんだ!早く起きなさい!

そうなんです。
 この曲の二人ってば、昼まで寝てます。起き上がるのが午後だってさ。
 僕には何ができる?なんて言ってるけど、もうちょっと早く起きることはできたんじゃない?彼女のために朝ごはん作ったりさ。一緒に暮らしたいのならそれくらいしようや。
 
 なんだか感じ悪いですね、私…。ただ歳をとったせいなのか、以前に比べてこの曲に憧れを抱けないというか青臭さを感じてしまうようになっていて、なーんだかイラッとしちゃう自分がいます。
 また、以前は気にしたことがなかったことなのですが、ふとした瞬間に気になったフレーズがあります。

 譲れない夢

です。
 このフレーズは2回出てきます。

 譲れない夢に向かって もがいている君

 この地球で君だけが 僕の譲れない夢

と言う具合に主人公と君の二人の譲れない夢なわけです。
 君の夢はどういうものかはわかりませんが、歌詞の言葉を借りれば、誰のことを思い悩んで君が見せた本当の姿、というのはまさに譲れない夢にもがいている姿でしょう。

 一方で、主人公にとっての譲れない夢は、君。曲のタイトル通り君と暮らしたい。
 確かに素敵だし、そういう夢を持っていい。

 ずっとこうしていようよ 君は君のまま

というのも本心だろうし、彼女への労りからの言葉だと思う。
 しかし…。あえて厳しいかもしれないけど言わせてもらうと。

 彼女の譲れない夢と天秤にかけられたら君はきっと勝てないぞ!
 彼女はもがいて、思い悩んでそれでも突き進んでいく中、君は君のまま、と言われて安らいでくれるか?リスキーだと思うぞ!

と。
 今の私は主人公に対してそんなふうに思ってしまいます。
 彼女の譲れない夢は、ときに主人公に対しても譲らない夢であり主人公を捨てていけるのに対して、主人公の譲れない夢は君にしがみつく夢。
 赤の他人があれこれ言ってもしょうがないけど、将来的に主人公が泣きを見るだけになる気がしてなりません。

 とまあ、あれこれ言いましたが、こうしてみると実に小松節の効いた歌詞だなぁと思いました。
 そう思うとやっぱりこの二人は将来的に別れます。
 そっと瞳閉じて別れのキス選ぶと思います。
 今回は『この街で君と暮らしたい』という素敵なタイトルからはちょっとかけ離れた妄想話になってしまいました。
 現在の私にはあまり明るい未来が見えません…。
 昔はそんなことなかったのに…。ちょっと自分にがっかりです。

 『この街で君と暮らしたい』に関しては以上です。
 次回は『君がいない夏』です。4連続カバー曲も最後になります。
 ではまた次回、お会いしましょう!
 

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