ちょいちょい書くかもしれない日記(血を抜かれる)
血液検査をしてもらうべく、駅前の内科医院に出掛けた。
学校の新学期が始まる前に、麻疹と風疹の抗体価を調べてもらうためだ。
母が施設に入って以来、高齢者が詰まった建物に面会で訪れねばならないので、感染症にはこれまで以上に気をつかっている。
初めて行くその医院は、ピカピカのオシャレ空間だった。
予約はしていないと伝えると、受付の人は「予約の方を優先するので、待ち時間が発生してしまいますが……15分くらい」と一大事みたいな心配顔で言った。
いや、そんな待ち時間、屁のようなものでは?
総合病院、予約していても2時間待ちとかですわよ?
むしろ驚きながら、「ぜん……っぜん、大丈夫です」と保険証を出した。
待ち時間は10分程度だったと思う。
めちゃくちゃお喋りして気持ちをほぐしてくれる優しい看護士さんが、採血担当だった。
いつの頃からか、消毒するとき「アルコール大丈夫ですか?」と訊いてくれるようになり、たいへん助かっている。
アルコールを受け付けない体質なので、シャッシャッと拭われただけでそのへんじゅうが真っ赤になってしまい、やや困るのだ。
翼状針という、それは細くてエレガントな針をわざわざ使ってくれて、手厚さに感動する。全然痛くない。
バッグを褒められているうちに、採血はあっさり終了した。
つい、その対極にあるものとして、内科医だった伯父がかつて愛用していた、ゾッとするほど太い注射針を思い出した。
私には企図振戦といって、何かしようと強く意識すると手が震えてしまう脳のささやかなイレギュラーがあるのだが(ありがたいことに、年齢を重ねるにつれ、だいぶ大人しくなった)、どうやらそれは父方の遺伝だったらしく、伯父もそうだった。
注射器を持った手が冗談みたいに震えていて、ヤベエ逃げろ! という気持ちになるのだが、針を刺す瞬間だけ嘘みたいにピタリと止まるのだ。
今思い出しても、魔法のようだった。
また数分待って、診察室に呼ばれた。
いいチョイスだね、麻疹と風疹は調べておいたほうがいいね、と先生に誉められる。
幼い頃に罹患した記憶はあるのですが、念のためやっておこうかと、と言ってさらに褒められる。
最近のお医者さんたちは、皆さん、褒め上手だなあ……。
褒め言葉はなんぼ持っててもええですからね。
なんと結果は郵送してくれるらしい。
出不精なので、とても助かる。
ここのところ、日々、牛肉トマト炒めを繰り返し作り、味を整え続けていた。
生姜もニンニクも使わず、重くなりすぎない味付けで、でも飽きずにご飯の友になる。そんなさじ加減を追究したいし、基本的に食材は、牛薄切りとトマト以外使いたくない。
キモは、好みに合うオイスターソースを手に入れることかもしれない。
どんな調味料も、ものによって味にばらつきがあるけれど、オイスターソースは特に振り幅が大きいように感じる。
こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。