ちょいちょい書くかもしれない日記(解約)
ようやく遺産分割協議書ができ、相続申告も提出はしたので、父の銀行口座の解約に着手できるようになった。
もっと体調が落ち着いてからでいいのでは……と言ってくれる人もいるのだが、そうはいかない。
遺産分割協議書を作るべく残高証明を出してもらうときに、父の口座を悉く凍結してもらったわけだが、そのときに提出した色々な書類の有効期限が切れる前に解約してしまわないと、また振り出しに戻るのだ。
めんどくせえ(正直な心)。
しかし、ピンポイント几帳面な私は、この手のことにはたいへん生真面目なのである。
とりあえず、求められる書類が少ない銀行から(銀行によって、または口座によって、本当に手順や要求される書類が変わってくるのだ)片付けようと二カ所巡ってきたが、それだけですっかり疲弊してしまった。
コロナ後の倦怠感は勿論ありつつも、とにかく暑い。
そして、無為に待ち時間が長い。
どちらもどうしようもないことだけれど、それに加えて電車の遅延もあり、すっかり疲れてしまった。
お遣い物が必要になったので、帰りに百貨店に寄ってお菓子を買い求め、ついでにうなぎの蒲焼き弁当を買った。
父の大好物だったし、ちょうど一年前の今日、とにかく食が進まなかった父が、いただきものの冷凍のうなぎご飯だけはペロリと平らげたのだ。
その翌々日、父は救急搬送されることになった。
それが、人生最後のうなぎだったわけだ。
弁当を買ったはいいが、仏壇は弟宅にあるので、うちにはお供えをする場所がない。
とりあえず神棚の前にちょいと置き、父に代わって私が食べた。
久し振りだったせいか、思いのほか美味しくてビックリした。
というか、ごはんがあらかじめしっかりとたれまぶしになっていて、それがいちばん嬉しかったかもしれない。
私は、うなぎのたれがかかったご飯が大好きなのだ。
価格的にそんなに気軽に買えるものではないが、父を偲んで(ということにして)年に一度くらい食べても許されるかな、と思った。