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ちょいちょい書くかもしれない日記(視野検査)
今日の眼科はとても空いていた。
木曜日に診察をするクリニックはあまりないので、皆さん休診日だと思っているのかもしれない。
すぐに眼圧検査からの視野検査を始めていただけたのだが、「おぼろげでも光が見えたらスイッチを押してくださーい」と言われてめちゃめちゃ緊張した。
結果に対する不安と、見落としてはいけないというプレッシャーで、右目が終わった時点で軽い貧血。
どんだけ惰弱やねん。
担当スタッフさんに「初めてだと、いつまで続くんだって不安になりますよね。大丈夫、コツは掴んだと思うので、気楽にいきましょう」と励まされ、どうにか左目も済ませた。
結果、やはり緑内障の症状が既に出始めているということで、眼圧を下げる目薬を毎日さして、2ヶ月後に効果を見るため再受診することに。
先生は物凄い早口なのだが、滑舌がいいので聞き取りに苦労はない。
ただ、それでも話したいことにときどき舌がついてこない感じなのが面白い。滅茶苦茶頭の回転が速い人なんだろうな、と思う。
そんなことをぼんやり思っていると、先生が急に声のトーンを落とし、こう言った。
「この目薬、まあ、しみたりちょっとかすみ目が出たりするかもしれないんですが、それはあるあるの副作用として流してください。そのうち馴染むと思います。馴染まなかったら2ヶ月待たずに来てください」
了解です。
しかし、先生はそれに続けて真顔でこう言った。
「それとこの目薬、大変な副作用があります」
「えっ?」
「眼裂から溢れた目薬が瞼の皮膚につくと、皮膚が黒ずみます。とんでもないクマができたみたいに」
「……それは、たいへんなふくさようですね……」
思わず発語が平仮名になる私。
大したことがないようでいて、地味に凄く困るな、それ。QOLが、じんわり下がってしまうやつだ。
「なので、僕のおすすめ目薬タイムは、入浴直前です。一刻を争うわけじゃないんで、お風呂に入って、おもむろに顔を洗っていただければそれで」
「おもむろに」
「おもむろに、丁寧に」
おもむろに、を正しく使う人、この業界では初めて出会ったわ。
薬局でも似たようなことを言われたので、帰ってすぐ、目薬は脱衣所の机の上に置いた。
お気に入りの小皿に載っけたので、忘れることはなかろう。
「落ち込むかもしれませんが、自覚症状がほとんどないうちに来ていただけて、僕はとてもよかったと思っています。この気持ちを共有して、治療を頑張ってほしい」
そんな先生の言葉が、とてもありがたかった。
前のクリニックに通い続けていたら、発見がもっと遅れただろう。
少なくとも、このタイミングで治療開始とはならなかったはずだ。
あとは、目薬がよく効き、症状の進行をなるべく遅らせることができるよう、祈るのみ。
ただ、まるで私の代わりにやられましたと言わんばかりに、スマホのカメラが起動しなくなったことには閉口している。
修理に持ち込んだほうがいいのかもしれないが、連休明けまでその時間がとれそうにない。
帰宅したら、大事件が起きていた。
今、うちにいる猫たちが地域猫だった頃、家の中に入ってくるのに使っていた猫ドア、使わなくなってからガラスで封印していたのだが、そのガラスが割れてしまっていたのだ。
メーカーの話では、経年によるサッシの微妙な歪みや、家の内外の激しい気温差などが考えられるそうだが、とにかく割れていた。
それに気づいた猫が、ガラスに触っているうちに、大きな破片が向こうに落ち、ギリギリ外へ出られる穴ができてしまった。
結果、私が帰ったときは6匹の猫のうち4匹が外に出てしまっていた。
夕方までかかって何とか3匹は回収できたが、新入り猫だけが帰ってこないし捕まりもしない。
家の近所で見かけたし、地域猫時代からそうだったので、遠くまで行くことはなかろうと思うが、近づくと物凄いスピードで逃げる。たいていの猫と同じように。
これは家で待ったほうがよさそうだと方針を切り替え、玄関扉を薄く開けて、エントランスでずっと待っている。
さすがに開けっぱなしで奥に引っ込む勇気はないからだ。
しかし、寒い。毛皮を持たない私には、着込んでもカイロを貼っても寒い。
でも心配で心配で、何もしないではいられない。
ヤワなので、さっそく何も食べられなくなってしまい、甘くて熱い飲み物でしのいでいる。
早く帰ってきてくれないかな……。頼むよ、ほんとに。
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