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ちょいちょい書くかもしれない日記(雨天)

起きたら、しとしと系の雨が降っていた。気温も、ちょっと秋っぽい。
電車で行く気まんまんだったものの、テキストたちが重く、湿けさせるのが嫌で、迷った挙げ句、帰りの大渋滞を覚悟して、自動車で学校に向かった。
交通費の処理の関係上、事務方にその旨伝えたところ、昼休みに事務長がおずおずとやってきて、「もし、……その、もし、先生がどうしてもご希望だということであれば」という謎の切り出し方でこう言った。
「ご自宅から、タクシーを使っていただいて」
いやいやいやいや。そんなことしたら、給料より高い交通費になるやん。おかしいやん。それなら給料を上げてくれ。渋滞には耐えるから。
というようなことを穏やかに伝えたら、それはできないという。
「系列校なんで、本部が規定した以上の報酬は出せないんです。でも、交通費ならわりと自由がききます。先生がなかなか見つからないので、過去には九州から来て頂いたこともありますから」
もうね……いやもうね……学校の方針に口を出すつもりはないけれどもさ。
そのお金、学生の親御さんたちが、我が子の手に職をつけてやろうと、頑張って支払ってくださったものでしょうが。
遠方からいい先生を招くために使うのはギリいいけれど、自力で通える私が、単に楽するためにそれを使いこんでいいわけがない。
そう言ってお断りした。
なんで急にそんな話が……? と思ったら、今度の先生は大丈夫なのかと、今日は学校の偉い人がこっそり講義を教室の外で立ち聞きしていたらしい。
「凄くいい、学生も喜んでいる。あの先生に通年来てもらえるように大事にしておけ」という指示が出たので……というようなことを、事務長は小声で教えてくれた。
ありがたいけど、そして喜んでもらえて何よりだけど、通年はマジで無理。
新型コロナの後遺症があるし、何より他の仕事に支障が出るので、とハッキリ伝えた。
「働かせたければ、学校が来い」である。無理なことはわかっているが、こっちも無理なのだ。
「これは僕のポケットマネーなんで、大丈夫です。安心してください」
そんな変な前置きをして、私を召喚した教え子担任が、昼にでっかいハンバーガーを奢ってくれた。ありがとね。

連休だから渋滞が凄いのかと訊ねたら、そうではなく、常時夕方はとんでもなく混むのだ、ということだった。
「そんじゃ、明日は朝イチで来て、昼過ぎに帰ろうかな」と言ったら、「朝は朝で凄く混みます」と真顔で返された。
さよけ。
まあ、Audibleがはかどっていい。行き帰り、拙著「最後の晩ごはん」のAudibleをもりもり聴いている。
つまり、大ひとり反省会である。
読者の中には、視覚にハンディを持つ方もいらっしゃる。
音にしたとき、意味が掴みやすい言葉選びを心に留めているつもりでいながら、実際は音源になったときに初めて、「あーこれは、こう言い換えればもっと伝わりやすかった」と気づいて悔やむことになる。
こういうことは、繰り返しと振り返りの合わせ技で改善していくしかない。
読んでくださる方、聞いてくださる方ともに心地よい文章を書けるようになりたいと思う。

夜に、先日いただいた猛烈に大きなお麩を食べた。
フリーズドライの卵スープを作って、その上に、割り箸で底にいくつか穴をあけたお麩を浮かべる。
最初はお椀に入りきらないサイズだったが、おつゆが染みてくると、少しずつしぼんだ。
大きいから、おつゆがもっと劇的に減るかと思ったが、そこはそうでもない。
しばらく待ってから食べると、とろんとなっておいしかった。
食べ心地がとても軽いので、夜食によさそう。
初めての食べ物に出会うのは、いつだって楽しい。

こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。