【柔整・あはき向け】成功事例も口コミも承諾が必要です

何か起きた時に、自分に置き換えて考えるのはとても大事です。今回は今世の中を騒がせている2つの出来事を考えてみます。

成功事例を公開した件

選挙が終わっても話題が尽きない兵庫県知事選挙ですが、ここでは選挙という観点ではないところから見てみます。PR会社の社長はこの件に関わることになったときから、当選したら成功事例として会社アピールにしようと思っていたんでしょう。ただこれは施術所でも起こりうることです。

世間的に有名人が施術所に訪れてケガの対応をした。そんなことがあれば、つい人に話したくなります。ケガを施術したことで大きな成功をしたのであればなおさらです。
これを本人の許可なく、施術所のホームページに施術中の写真付きで掲載し、どんなケガでどんな施術をしたのかまで書いてしまった。
これ、場合によっては裁判沙汰です。

今回起こったことはまさにこんな感じのことなのです。
選挙の場合は公職選挙法違反か?と火が付いてますが、施術所の例の場合も同じようにプライバシーの侵害、肖像権の問題にもなりますし、なんやかんやで不正請求やってる?なんて言われかねません。

アピールのために逆効果どころか、閉院に追い込まれかねないのです。
せいぜい身内に話しするぐらいにしておいて、本人に許可が得られないのに、アピールは控えましょう。

AIで口コミを大量に生成した件

保育園の口コミを他のサイトから大量に収集して、生成AIで書き直したうえで自社が運営する保育士向けの転職サイトに書き込んだ、ということがありました。事件とまではいっていませんが、大手新聞に報道されてしまい、サイトも運営会社も大変なことになっているでしょう。

柔整・あはきの施術所もまた口コミが絶大な広告になるのは今も昔も変わりません。違っているのは口コミが広がる媒体です。今やGoogleマップでの口コミはそれ自体の影響が大きく、ステマにも利用される事態になっています。

良い口コミが多いに越したことはなく、院内でも口コミをお願いすることもあるでしょう。それでもなかなか良い口コミは増えないものです。だからといって、こんなところで生成AIの手を借りてはいけません。ましてや自分のところではない口コミを集めるのはもってのほかです。

また、例えば手書きで書いてもらった口コミを勝手に自院のホームページに掲載してもいいかというと、こちらも書いた患者の許可が必要です。書いた患者からすれば、院内に貼られるだけという認識でいたのに、全世界から見られるネットの世界に晒されたということになります。

自分のことでないものの扱いは慎重に

せっかくのいい成功例、口コミであっても、扱い方次第で患者離れにつながる可能性があります。とにかく自分自身でない人が関係することの取り扱いは慎重になりましょう。

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