SKYキャッスル　上流階級の妻たち

観ました。( Netflix配信)

36話。長かったけれど完走しました。
大変面白かったです。

私が最近観た韓流ものは、基本子供の受験戦争を軸とした物語が多いです。

こちらもそうでした。

要するに、タイトルから想像しますと、セレブたちの華やかなライフスタイルが描かれているのかと思いますが、
愛する我が子たちを取り巻く受験地獄を、とにかく勝ち抜こう、とする親たちの物語。ソウル大、ソウル医大、になんとしてでも入れなければ!!!!!!
という考えが、登場人物の共通認識。貧富の差も背景に、手段は選ばず、突き進んでいく父母。

スカイキャッスルと呼ばれる高級住宅地に住む家族は、基本医師や教授の家庭です。親世代もそれなりに苦労をして勝ち取った今の立ち位置。代々そうしていくためには、先ほどの名門大学に入るしかない!と信じている人々。とても純粋ですし、わかりやすいですね。

韓流お決まりの、陰謀や殺人、自殺、賄賂や嫁姑問題。数えきれない要素が散りばめられています。ジェットコースタームービーと言えるスピード感。エンターテイメントとしては最高です。

同じアジアで、かつては日本も受験戦争と言われた時代がありましたよね。私個人の感想は、なんとしてでも手を尽くして子供らを輝かしいコースに乗せようとする親の方が、むしろまだ夢を追いかけられているので幸せだと思いました。一方日本は、もはや全て諦めムード。今いる場所で穏やかに生きなさい、という<諦めの美学>みたいな空気を感じます。悲しい・・・。

もちろん描かれるのは上流の家庭ですから、また別の視点も必要なのはわかりますが。

良い大学に行かねば、人生が終わる、というような考えは確かに滑稽で、それもまたドラマの面白さの一つですが、全てを諦めてしまう、諦めざるを得ない風潮よりは、人生を大切にしていると思います。

そして。
結局最後には、子供世代も、何かに突き動かされた行動ではなく、自分を大切に、自らの意思で未来へ向かっていく、というとても素敵なエンディングでした。

最近地上波のドラマを観ることが無い私ですが、シリーズものが長丁場ですと、人物への愛着や共感が深まるので、その意味で、韓流ドラマはついつい観続けてしまうのかも、と思いました。