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ディアナ・ダウラウ アリアコンサート
ご夫婦(バス歌手のニコラ・テステ)共演の演奏会でした。
登場ごとに、ほぼ衣装を変えるというファンサービス。最近ではめずらしいです。欧米白色系の方なので、コバルトブルーがとてもお似合いでした。
ダムラウさん。といえば強めのコロラトゥーラソプラノ。昔から大好きで憧れの方。コロの譜読みの際には、いつもいつも音源を拝聴し、勉強させていただきました。
昨夜のコンサートでは、キャリアを積まれたオペラ歌手あるあるですが、思いの外、重ためのプログラム(選曲)でした。
人間の声というのは、基本、加齢とともに低くなりますし、10
代の娘役から大人の女性へと、当然変化をしていきます。
過去の音源が良くも悪くも残っていますから、ハイFを出した日には、過去の自分と嫌でも比較せざるを得ません。観客もそうです。ですので、その要らぬストレスは省いて、今の自身のベストをアウトプットするのは、自然な話です。
また全般的にクライマックスの数箇所以外は、かなりピアノまたはピアニッシモで歌っておられました。聴こえないそれではなく、ホールに張り詰めた空気の上を、スケート選手がリンクを駆け巡るように、ピーんと響き渡る心地よい素晴らしさ。
完璧な美しい歌を聴くことができて幸せな時間でした。まさかパソコン画面(YouTube)のあちら側の、大好きなダムラウさんが、走りよれば手が届くそこにいらっしゃるなんて、夢のようでした。
アンコールがたくさんありましたので6時開演でしたが、9時近くまで歌ってくださいました。
最後の最後は、なんと!!!「春よこい」・・・・歩き始めたみーちゃん、の方ですが、素敵なアレンジでオケ伴奏でご披露されましたよ。
やはりオペラ(や声楽)は生で聴くものだと改めて痛感しました。空気を伝わって届く<人の声>は、なんとも形容し難い、厳かな波動がありますから!!