修行の必要性
今回の修行とは、料理の世界のこと。
先日二子玉のとある割烹に行きました。予約をして数席しかないカウンターの一角に案内されました。コースでしたので出てくるものをひたすら食べる形式。
板さんは二人。仕切っているのはそのうち一人。
まずカウンターからは店内小さいことも有り、厨房が全て見えます。あっ、そこから出して盛り付けるのか、とか、今から焼くのか、とか全て丸見え。
主婦の私としては、一つずつの行程に残念ながら、さすがプロ!!という感動がなかったのですが、お味はまあまあ。まずくはないけど唸るほどではないのです。これどうやって作るのかーーー???という脳内捜査をするほどの物がないのです。
揚げ物は天ぷら。塩が三種出て、カレー塩があったのですが、ネタ一つにつき「おすすめは〇〇塩です」とコメントされるのですが、最後までカレー塩は登場せず(笑) なんで出した???的な疑問が有り笑えてきました。
次は寿司。ひとつずつ、森永キャラメルほどの小さなマニチュア寿司が出されます。元から寿司は小さめが好きで、シャリが大きいのは嫌なタイプ。ですので、それはそれでよかったのですが、
時を戻して(笑) カウンターにずいぶん前から寿司ネタのような生魚が大皿に並べられていたのが気になっていた私。 そもそも、そのリーダー格板さんは仕事がよく言えば丁寧。悪く言えば遅い印象。かれこれ30分以上は出ていた魚たち。
細かくいうと、刺身を一尾状態から捌いていて、他のネタはずっと皿の上。しかも2センチから3センチくらいの小ささだから、冷房下とは言え、乾くしまずくない??と思いました。
さて寿司、一口で頬張ると・・・・・「ぬるい」
寿司職人は男性が向いているのは手の温度が低いから、とよく言ったものです。室温に放置され過ぎてそうなったわけです。
残念ですが出てくる寿司全てそうでした。
コースはもう終盤。かなりお高いコースだったので満足度はお値段の半分以下。
ここからが本題。板さんと世間話を主人はしていました。そんな中で長男が25歳という話題からその板さんが24歳だと判明。主人は、料理学校を出てすぐ任されてるんだね、と振りますと
「料理学校行ってないっす」
はっ ???
話によると普通大学を出てすぐこの会社に入った、と。
料理男子が趣味を生かすべく割烹にすぐ就職したのか・・・・。
「うちの社長はやる気のあるやつをとるんで。」
待て待て待て待て(笑) いや結果、いいのですよ、唸るプロ仕事をしてくださり、素晴らしい料理を提供してくださっていたら。
この話を聞いて、残念ポイントが当たり前の結果だったのだと確信しました。社長の勘違いは罪ですよね。
ネタの温度を料理学校や修行の場では叩き込まれませんか。
料理好きのやる気ある男子に、払う金額では有りません。
ちなみに下世話で申し訳ない話ですが、大好きなとある銀座のお店が有ります。ランチで7000円越えコースなのですが、いただいたあとの満足度は値段を遥かに超えるわけです。
とんとんか越えたいですよね。
外までお見送りに出てくれた若い板さん二人。
「ごちそうさま!」と声をかけました。心の中では、今からでも、ここから10年修行してくださいな、と呟いた私でありました。