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老後とピアノ (トークショー)

著者の稲垣えみ子さん。彼女を知ったのは何年も前のこと。テレビで見た彼女のライフスタイルが衝撃的だったのです。プロフィールにもあるように一橋大卒、朝日新聞論説委員、編集委員を務められ50歳で退社。夫なし、子なし、冷蔵庫なし、ガス契約なし!!!   (と記載されています)

ご自宅の映像はとてもセンスがあってレトロな雰囲気ですが、本当に冷蔵庫、ガスなどがなくて、まさに<自然派>の生活を送っておられました。今でこそテレビは無い、とかレンジは無いとか、エコロジー観点でそういう方も増えたのかも、ですが、当時は本当にびっくりしたのです。そしてアフロヘアも衝撃度を3割り増しにしていたかもしれません。

それから何年も経ち、ふと「老後とピアノ」という書籍の表紙を見た時、アフロヘアがパーンと目に飛び込みました!  御名前がうる覚えだったので、まさか、、、と思いつつ概要を見てみると<冷蔵庫なし、ガスなし>の方である!と。。。  すぐ購入し読みました。

やはり言うまでもなく才女いらっしゃるし、あの当時テレビで見たままのユニークなお人柄が、文からバシバシ伝わってきました。退職後始めたピアノライフ。すっかり沼にハマられた様子。私はピアノが仕事ですから、違う視点ではありながらも、手に取るようにショパンやドビュッシーに悪戦苦闘するのがわかり、本当に面白かったです。

で、なんと稲垣さんのトークショーが、なんと私の休日(水曜日)に、しかも馴染みの楽器店で開催、という店からのラインが来た時には、速攻申し込んだわけです。

実際にトークショーで拝見する彼女は、もう本から受けた印象の通り、頭の回転の良さと、奥深いユニークさをひしひしと再確認しましたよ。みなさん声をあげて笑っておられました。(私も!!)

全てを書きたい所ですが、そうもいかないので印象に強く残ったことを・・・。  

よく<ピアノは脳トレ>と言いますが、ジョーダンじゃない。脳の退化をまざまざと知らされるもの。  だそうです。確かに幼児期から始めるのとは少し違うのかもしれませんね。筋力低下や、骨もすでに固くなっていますから。 もう一つ、練習は365日2時間はしている。  と。素晴らしいですよね。出張先でもピアノスタジオや、時には親切な方にお借りして練習をされると。う〜・・・耳が痛い話。私は夜ルーティンで必ず数曲弾きますが、2時間とはいきません。やっぱり!!ピアノや音楽は練習あるのみなんですよね。

ショーではピアノもご披露。お世辞ではなく、驚くほど素敵な、丁寧な演奏をされていました。 最近アラカンになり、アンチエイジングを頑張るのもいささか疲れ気味の私でしたが、よーし !私もまだまだ頑張るぞ。と思わさせて下さいました。

稲垣さんの師匠であられる米津真浩先生も、ご一緒にショーに出られ、素敵すぎるブラームスを弾いて下さいました。生で拝見する米津先生は、貴公子!!   男性ピアニストあるある(私の私感)ですが、本当にみなさん<プリンス味>が強いのです。 歌科出身の私なので、テノールやバリトンの恰幅よく、声のデカい男子とは、違うなぁって思います。(歌い手をディスってはいません!!)

ショーの後は、サイン会に並びましたが、足が早かったのか、恥ずかしいことに先頭。1分ほどでしたがお二人と会話させて頂きました。かつてテレビで拝見したことと、ピアノ演奏の音が美しくて素敵だった、と言う感想をお伝えできましたよ。お二人のサインをいただき、ルンルンで帰ってまいりました。

有意義な時間でありました・・・。 ピアノに興味ある方も無い方もぜひ、読んでみて下さいね。

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