悲しみでも喜びでもない涙
ドラマのお話。 Netflix「私たちのブルース」を大好きで観ています。
さまざまな登場人物のストーリー、いわゆる群像劇です。
先日の回で、ハン・ジミンさん(大変美しい女優さん)演じるヨンオクと、ダウン症である双子の姉妹ヨンヒの物語が繰り広げられました。
割とあからさまな演出を、ストレートにしていることに驚きました。
両親を早くに失った姉妹は、支え合って生きてきた人生ですが、ヨンオクは、障がいをもつヨンヒを疎ましく思っています。
成人するとヨンヒを施設に預け、ヨンオクは出稼ぎへ。いつしか会いに戻ることも減りますが、ヨンヒは度々会いたい、とせがみます。
可愛かったのは、ヨンヒの口癖。「ヨンオクー!たくさんたくさんお金稼いで、私を整形させて!!!ヨンオクみたいに綺麗にさせて!!!」と。美容整形がポピュラーなお国柄が出ていますね。
久しぶりに、仕方なくではありますが、ヨンヒをしばらく面倒見て、島の人々にも公に。このようなことを公にすることが、まだ韓国では通常ではないことも伺え、お隣の国でも随分違うのだと感じました。
再び別れの時が近づきます。島の人々の絵を、ヨンオクに内緒で描くヨンヒ。ヨンオクは絵など描けないと思っています。そして別れの日。
本当はヨンオクと離れたくないはずなのに、気丈に別れを告げるヨンヒ。彼女が施設へ戻り、ヨンオクは初めてヨンヒの描いた膨大な数の絵を、見ることに。
小さな頃から今までのヨンオクが何枚も描かれています。島の人々も素晴らしい出来栄えで描かれ、そして・・・。ヨンオクの絵にはいくつかのメッセージが。 <ヨンオクはヨンヒのいない海が好き> <ヨンヒはヨンオクが大好き> まるで片思いの相手にラブレターを書くように。
ヨンオクに会えなくて寂しい時、描いていたら上手になった、と後でヨンヒから聞いたヨンオク。絵を観て号泣します。私ももらい泣きでしたが、ふと、悲しいとか嬉しいとかではない涙ってあるのだなぁと改めて感じました。ヨンオクの涙はなんなのか。感動、感激、一言では単純すぎて全く違う気がします。自分が疎ましく感じ冷たくしていた唯一の家族が、自分のことをずっと想い、慕ってくれていた、という事なのでしょうけれど。なかなか複雑で、深い情感ですよね。
改めて様々な状況下の人々のことを想像してみる機会となりました。
実際ダウン症であるその女優さん、とても可愛い台詞回しで、熱演されていましたよ!!!
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