知りたいのは、「やり方」よりも「捉え方」。
ここ数年、実家の父に年一回ぐらいインタビューをしている。
お題はこんな感じ。
1年目: 遠洋で漁業する時の、社長さんとして必要なこと、考え方。
2年目: 心配ごとがある時、何を考えているか?
3年目: イベントなど、誰かとコラボする時に心がけていること。
最初は「やり方」、「行動の仕方」、いわゆるハウツーを聞き出すみたいな感じだった。
が、それでは私の知りたいことにたどり着けないと思い、
「こういう時、何を考えてるのか?」を聞き始めたら、俄然面白くなった。
起きていることに対して、どう捉えるか、どうカメラを据えるか?
「彼の視点」を聞き出す作業になって行った。
話しているうちに、ジェンダーのこと、地球環境のこと、生命のことなどに
話が広まったり深まったりする。
なかなかエキサイティングな時間だ。
今後聞いてみたいことは「お金をどう捉えているか?」。
彼はお金持ちにはならなかったけど、生活に困ることはなかった。
さらに、自分の興味のあることを追求し、
研究したり、発表したり、誰かとコラボしたりしている。
「お金のあるなし」と「やりたいことをやる」は、
あまり関係ないのかもしれない。
その辺のことを聞いてみたいのだ。
そう言えば、父からは「会社が大変」というのはしょっちゅう聞いていたが、「儲けたい」みたいな言動は見たことがなかった。
お金持ちにならなかったのは、
その辺の、彼の「意識」とも関係があるのかもしれない。
①「困っている」ことはありつつも、
②「楽しみを見出してとことん追求する」。
②にフォーカスをバシっと当ててているうちに
①へのアイディアが生まれたリしていた。
起きている事実は同じでも
②にフォーカスを当てることで、
色んな角度から①を捉えることが出来ていた、ということらしい。
もし、もっとお金が欲しいと思っていたら
ここに違う要素が加わっていたんじゃないか?
実際、お金についてどう考えているのか、どう捉えているのか
聞いてみたい。
今年は、帰省してのインタビューの実現はちょっと難しそう。
電話インタビューでもいいのかもしれない。
ちょっと考えてみよう。
父は、先月83才になったところだ。