小田急ロマンスカーミュージアム②
「高橋館長と行く!〝ロマンスカーの旅〟探検隊」。ロマンスカーミュージアムの高橋館長が、普段は入ることのできない展示車両の内部を案内してくれるイベントだ。ロマンスカー運転歴も長かったという館長の解説付き。贅沢が過ぎる。
まず案内していただくのは「えのしま」NSE(3100形)。NSEは小田急の特急車両で初めて前面展望席を採用した、レジェンド列車だ(ウィキ情報)。
カウンター。ここで提供するフードなどを作っていたのだろうか。
前面展望席の左上にあるのが、運転席への入口だ。運転士さんは梯子を下ろして屋根裏部屋のような運転席に上っていく。体格の良い運転士さんだったら、窮屈かもしれない。
車掌室の扉。時代を感じさせる材質と「車掌室」のフォント。
続いて見せていただくのは20000形、RSE(リゾート・スーパー・エクスプレス)だ。御殿場線を経由してJR沼津まで直通運転する「あさぎり」として活躍した印象が強い。
館長曰く「果たして沼津が〝リゾート〟なのかは」以下は館長の名誉のために省略する。
スーペリアホワイトにオーシャンブルー(タヒチアンブルー)、オーキッドレッド(ピンク)のライン(ウィキ情報)。やはりこのカラーリングには目が行く。ロマンスカーらしからぬ、と言ったら申し訳ないが、ちょっと異色だ。JRとの直通運転ということで、差別化したかったのだろう。
ちなみに、来場するお子さんたちにはたいへん人気がある車両なのそうだ。これは館長情報。
列車内は落ち着いたデザイン。「小田急のファーストクラス」と呼ばれただけはある。このシート、家のソファーにしたい。
ひじ掛けにテーブルが収納されている。たぶんこれを「エモい!」というのだと思った。
スッチー(懐)呼び出しボタン。これを押すと、客室係さんが席まで来てくれた。まさにファーストクラス。御大尽か!
30分のイベントが終わり車両を撮影していると、高橋館長が声をかけてくださった。ロマンスカーの話はもちろん、鉄道や小田急沿線のお話なども伺えた。小田急、鉄道に対する愛情が半端ない。そんな御人だった。
「ジオラマパークでショーがあります、是非見て行ってください」と館長がおっしゃった。ご自慢のジオラマらしい。早速足を運んだ。
ジオラマ、でかかった。めっちゃでかかった。小田急沿線、新宿から箱根、片瀬江ノ島までを、見事に箱庭化していた。鉄道模型をやる人はもれなく憧れるだろう。
ジオラマ×プロジェクションマッピングを融合させたショー。小田急沿線の夜~朝~昼を表現している。新宿の夜景は、ジオラマになってもとてもキレイだった。
片瀬江ノ島。島の周辺や藤沢辺りの街並みも、よく再現されている。市民の私も感心した。
箱根湯本駅周辺には、箱根駅伝のランナーと先導の白バイがいる。しかもこれ、ちゃんと動く。ランナーも白バイも、走っている。芸が細かい。
夜の箱根湯本駅に到着するGSE。箱根の山をバックに、列車の灯りが駆け抜ける。ジオラマとはいえ、とても印象的だった。
後から知ったことだが、高橋館長は私の亡父と、漢字は違うけれど同姓同名だった。途端に親近感が3倍に跳ね上がった。《続く》