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小田原から大磯プリンスホテルへ

ロマンスカーミュージアムのある海老名から、小田急小田原線で小田原へ向かった。私は小田急江ノ島線ユーザーだが、同じ「小田急線」でも江ノ島線と小田原線では車窓の風景も、空気も、全く異なる。と、個人的には思う。

江ノ島線は比較的に街中を走る。中低層の街中、と言おうか。中央林間、大和、湘南台、藤沢と、他社線の乗り入れも多く、明るい駅が多いように思う。
一方の小田原線は、伊勢原を越えたあたりから途端に田舎の風景になる。小田原に向かって車窓右手には大山、丹沢山を望む。冬のせいか、視界に入ってくるものが全体的に茶色く枯れている。日曜の昼過ぎ、乗客も少ない。どこかの地方都市のローカル線に乗っているような心持ちになった。

なるほど、大都会・新宿からロマンスカーで来る人達がこの車窓に広がる景色を見たら、一気に「旅に来た!」という「非日常」を味わえることだろう。電車はそういう旅の「仕掛け」の役割も担っているのだ。

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快速急行で45分ほど、小田原駅に着いた。小田原へは時々遊びに行くが、ほぼJRを使う。小田原線に乗ることはなかったので、良い機会だった。車窓も楽しめたし、鉄分補給もできた。首都圏大手私鉄の筆頭でありながら、ローカルな雰囲気も楽しめる。小田原線、いい。(多すぎるであろう人身事故が無くなればなおよい)

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日曜日の小田原駅は、たいへん賑やかで混み合っていた。私が乗ってきた電車には、お客はそんなに乗っていなかったのに、どっから何に乗って来たんだろう皆さんは、と思うほどだった。

小田原駅は小田急小田原線、JR東海道線、大雄山線、そして新幹線が乗り入れる一大ターミナルだ。
さらに小田原のまちは、小田原城という絶対的なランドマークを擁し、都心から気軽に行ける観光地として人気が高い。最近駅前を整備し、立派なショッピングスポットもできた。さすが北条氏のお膝元。今も昔も人が集まる。

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14時を過ぎているというのに、駅前の飲食店には行列ができていた。回転も速そうな店だったので、しばし席が空くのを待った。海鮮丼をオーダー。ちょこんと付いてくるかまぼこが、小田原らしい。

小田原駅の売店で今夜の酒と肴を買い込み、上りの東海道線に乗った。車内はカップルや家族連れなど、いかにも観光地帰りの人たちで結構な混みようだ。やはり小田原に来る皆さんには、JRが人気のようだ。(人のことは言えない。私も普段はJR派だから)

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小田原駅から4駅、大磯駅で下車した(駅名標の写真は翌朝撮影)。今夜は大磯プリンスホテルに宿泊する。誕生日を迎えたばかりの自分へのプレゼントだ。幸いにも「かながわ県民割」の恩恵にあずかった。プレゼントに割引を利用するというのも、人にされたらガッカリだが、切るのは自分の身銭だ。ありがたく使わせてもらう。

駅からはバスに乗らなければならない。ホテル直通のバスは終わってしまっていたので、路線バスに乗るしかない。バスの本数はお世辞にも多いとは言えない。時間まで駅前の喫茶スペースでコーヒーを飲んだ。

海岸線と並行に走っているであろう(バスからはよくわからないが、道路の地形的に判断)路線バス。乗客は数えるほどだった。ホテル前の停留所に着いたときには、私一人だけになっていた。日も暮れて、辺りは既に暗くなっていた。(続)

※2021年12月下旬の旅。


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たかはしみっちっち
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