浅草ROXまつり湯/サウナねこニセモノ蒸され旅
晴れた日曜日の午後。
浅草ROXまつり湯に出掛けた。
ぴあムックに、有効期限が3月末の半額クーポン券が付いていたので、駆け込みで使ってしまおうという魂胆だった。10年ぶりの訪問だ。
90℃、快適に熱い。
まつり湯はその名の通り、浅草ROXの6・7階にある。直通のエレベーターで受付がある7階へ向かう。
午後2時、受付でもロッカーでも混雑はなかった。実にスムースだ。
洗い場の数が多い。隣との仕切り板が高い位置まであり、隣人にお湯がかかる心配がない。シャワーヘッドはやや古く水圧が物足りない気がしたが、使用するには十分だ。
浴槽は翡翠風呂、トルマリン風呂、海水風呂など、計11種類と数が多い。温泉ではないが、楽しめると思う。
フィンランドサウナはベンチ3段×1段4人がけ=MAX12人。ここまで混雑はなかったのに、キャパいっぱいになるタイミングが幾度かあった。
室温90℃。最上段で蒸されたが、息苦しくもしんどくもなかった。快適に熱く、汗がじゃんじゃん吹き出した。
おしゃべり・場所取りする常連ありけり。テレビを見ながら、自宅にいるかのごとく笑う人もいる。
いずこも同じ休日のサウナ。スタッフが巡回しないサウナは、常連らしき高齢者が好き放題やらかしている。体感ではそういう施設が多い。
フィンランドサウナの他、ミストサウナ、テルマリウムサウナ (いずれも47℃)があった。ミストサウナは女湯のみの設備だそうだ。
動線が素晴らしい
サウナを出るとすぐ右に立ちシャワーのブースがある。ボタンひとつで、ブースの上左右の壁からお湯が出る「スパイラルシャワー」が気持ち良く、非常に便利。
水風呂は16℃。畳2畳分ほどの広さだった。深さは80cm程あったろうか。
ととのい椅子は、屋内にベンチ6人分、ビーチチェア2脚。露天スペースにはコールマンの小さいディレクターチェア2脚、洗い場の椅子より小さい椅子が2脚。狭いスペースに、後から頑張って置いた感がする。施設の努力が垣間見える。
特筆すべきは、ここまでの動線が実に良いことだ。サウナ⇒シャワー⇒水風呂⇒露天の流れがスムースで、無駄な動きをしなくていい。サウナーにとってはありがたいレイアウトだ。
スカイツリーを見ながら外気浴
露天スペースからは、遮るものなくスカイツリーの上半身が見られる。東京タワーを見たときほどテンションが上がらないのは、私が昭和の人間だからか。
隣のビルの階下から、にぎやかな歓声が聞こえる。どうやらフットサルコートがあるらしい。
(露天スペースのバルコニーからは、階下の様子はちらりとしか見えない。バルコニーの手すりに近寄りすぎると、己の姿を階下に晒してしまうことになる)
立地上仕方ないのか、風向きが良くなかったのか、風の通りはいまいちであった。それでもこの浅草で、ビルの高層階で、マッパで外気浴ができるのは貴重だ。
4ターンして、午後4時30分に退館した。6階には食事処や休憩スペースがあるらしい。
天丼でも食べて帰ろうかと、浅草の街を歩いた。演芸ホールの前で春風亭昇羊さんとすれ違った。
仲見世はひどい混雑で、天丼どころではなかった。まっすぐ銀座線浅草駅に向かう。スカイツリーが、少し傾き始めた太陽に照らされていた。
【2023年3月の情報です】