SUCCESS: The Dirty Secret of Getting Ahead 2019/12/17
Most of us are taught that hard work and talent are the keys to getting ahead. Turns out it’s not so easy. In his new book, “The Meritocracy Trap,” Yale professor Daniel Markovits says meritocracy isn’t leveling the playing field. Instead, it’s a pretense for concentrating privilege and intensifying inequality. He tells us the time has come to redesign the workplace, reinvent higher education, and reimagine meritocracy so it actually works for everyone.
Daniel Markovits は著作 "The Mertiroracy Trap" の中で、メリトクラシーがいかにして中流階級を弱体化させ、エリート層がそのプロセスに意図の有無に関わらず加担しているかを説明。
メリトクラシーとは自分が懸命に努力し、能力を獲得すれば成功できるとする考え方。“能力・業績主義社会を総称するもの。”
メリトクラシーが社会に与えるダメージについて
メリトクラシーが自体は反対することが難しい考え。ただその暴走 (Too much) が悪影響を及ぼしている。結果として現在のアメリカの格差の拡大、階級社会の加速に貢献している。
教育における不平等 (the inequality in education) と労働市場における不平等 (the inequality in labor market) は相互に繋がった構造的な問題である。
この構造から除外された人々はキャリアの成功を得ることができない場合「それはあなたのせいだ」、「あなたの能力がないからだ」と自己原因のみにラベリングされがち。構造的な問題であるという捉え方ができないために特に中流階級はダメージを負いやすくなっている。
トランプに投票した人へのインタビューを重ねると科学的論拠は無いが格差の拡大が進む状況についてそのシステムを彼に壊してほしいという願望を持った人が多くいた。
エリートは誰なのか
(経済的に) 1% と言われる人々とそれらの人々にアクセスがある4-5%の人々。極度のメリトクラシーではエリートであってもステータスの維持のために幼い頃から競争にさらされる。
スポーツはメリトクラシーの説明がしやすい。NFLが良い例。極度の能力主義が選手の人生に闇を残している。
メリトクラシーにおけるモラル
スキルは不平等がある状況においてのみ評価される。完全に平等であれば現在の富裕層 (the rich) が自分たちのスキルに対しての報酬が少なくなる。
例として、医者が富裕層が持つ疾患を治療すると多額の報酬が得られるが、貧困層の疾患を治療しても同様の報酬は得ることができない。治療法を確立しても払うことができないので持続性がない。
どうしてそこまで間違った方向に進んでしまったのか?(We need to know how it went so wrong. )
Rick Singer の大学不正入学の話 (Operation Varsity Blues: The College Admissions Scandal)
大学のコーチにお金を渡して入学することは不正であるのに、大学に多額の寄付金を払い入学を有利に進めようとすることが許されているのはおかしい。
メリトクラシーによって誰にでも開かれた機会があることになった結果、どのようにしたら Qualify されるのか激しい争いが起こる仕組みにシフトしていった。この仕組をチートしようとする人々が現れた。
Qualify するように富裕層は子供により多くのお金を投資するようになった。早期に様々なスキルを身に付けさせようとした。
なぜ Ivy League にいる学生の多くが富裕層出身であるのか。それは親が早期に多額の投資を子供にした結果、入学時点で他の子供よりも学業の成果 (Academic accomplishment) が多くあるため。
富裕層でなければ機会の平等は実質担保されていないことになるのが間違った方向に進んでしまった本質。
コーポレートキャリアにおいて社内の汎用的なスキルトレーニングは減り、アウトソース又は自習が推奨されるようになった。
メリトクラシーが成功している部分
移民第2世代等による self-made rich が増えたのはたしかである。ただ人種間の格差は縮んていない。
どうすべきなのか、どう改善できるのか
教育。著名な教育機関はもっと学生を受け入れるべき。Make the school less elite.
オンラインコースで学位を得るような流れについてはどうか。これらのコースは勉強できる環境 (通信環境、デバイス、物理空間) があり、勉強の仕方がわかっている (伝統的な教育で教わる) 人たちが最大限効果を発揮できるもの。気をつけなければいけない。
Micro-credentialsが必要。大学4年間のような長期ではなく、スキル単位で分解した学位を用意し柔軟にスキル認定できるような仕組みを作り伝統的な教育機関がお墨付きを与えるべき。
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