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冷蔵庫と貨幣経済〜カレン族のシェアキッチン①


 当時カレンの村には
誰の家にも冷蔵庫はありませんでした。

自分たちのことを自然の一部の「人間」という意味で
「パガニョ」と呼ぶカレンの人たち。
そんな彼らの村に、家を建てさせてもらって
家族で住んでいた頃のことです。


 そもそも私たちが普段冷蔵庫を何に使っているか?
というと、
主な用途は
その都度買いに行かなくても良いように
ある程度まとめて食材をストックしておくため、
あるいは
一度に食べきれない食材を
傷まないよう保存しておくためですよね。

なので、当時のカレンの村のように

毎回の食事はその都度作る
痛みやすい肉や魚はめったに食べない
誰かのところで肉や魚が手に入った時は、
みんなで分け合って新鮮なうちに食べ切ってしまう
それをご近所さんみんなでしていると

例えば自分のところで肉を料理するのが
月に一回だったとして

でも肉をいただく機会は
週に一回とか
それ以上になってくるわけなのです。


 書いていたら
冷蔵庫って、
お金の経済の象徴のようだな
と思えて来ました。

簡単にいうと
もともと物々交換だった社会では
魚と野菜を交換
どちらも使いきらないと傷んでしまう物だったから
たぶん食べきれない分はみんなでシェアしていた
けれど交換に便利なように
物からお金で交換できるようになっていったら
それはとても便利ではあったけれど
一人で溜め込んでおけるようになって
シェアしあう必要がなくなった
同時に溜め込んでいる人とそうでない人の差も・・



 そして時代がまた
みんながシェアや物々交換に
価値を感じ始めてきているのが今の流れ

車も
食べる物も
アイデアや
お金も
幸せも
愛情も


出すのが先
出したものが返ってくる


というのは
きっと全部同じなんだなと
思うのです。


 さて、
話をカレンの村に戻します。

普段の食事は
自分たちで作るカレン米と唐辛子ペースト
スープや庭先の葉物などが主ですが
みんながこれでもか!というほど
肉をいただく日があるのです。
それも結構な頻度で。

それはいつなのか?


長くなるので続きは②で
読んで


https://stand.fm/episodes/67b1633ca407fcb5afe671b8












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