健康で文化的な最低限度の生活とは 誰もが幸せに生きる権利を持ち、誰もが安らかな老後を生きていきたい 政治を変える
【全て国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する】
『「高齢者の労働問題」においても、明日を生きられない労働者には、仕事の代わりとして盤石な「社会保障制度」で守っていく必要があるのではないだろうか。人がたとえ過去に失敗を犯したとしても、その程度で亡くなるまで現場に立たなければ生きていけないような国に未来などやってこない。』(橋本愛喜さんの記事本文より引用)
衆議院選挙が始まった2日後の2024年10月17日、ある記事がネットに掲載された。
「コンクリートミキサーの下敷きに…89歳男性死亡 トラックに積み込み作業中 香川」
見たことのない人には全くわからないであろう、コンクリートミキサーの下敷きになり、89歳の男性が死亡…
自分は10代の頃は建築現場で働き、このコンクリートミキサーをトラックの荷台に乗せたり降ろしたり、コンクリートミキサーを使い仕事をしていたので全く他人事とは思えず驚きました。
この事故のことをライターの橋本愛喜さんがX(旧Twitter)に投稿したところ、コメント欄が炎上していました。
「働きたい」と「働かざるを得ない」の線引きが曖昧にされていくなか、平均寿命を優に超えたこの高齢労働者は、本当に「生きがい」を感じて現場に出ていたのだろうか。(記事本文より引用)
89歳の方が建築現場に出て働くなんて、若い頃に建築現場で働いていた自分からしてみれば、考えられない。
そりゃあこの亡くなられた方がどんな理由でこの年齢で現場に出ていたのかはニュース記事だけではわかりませんが、一般的に考えれば「仕事をしなければ、生きていかれないから」建築現場に出ていたのだろう、と考えるのが一般的だ。
日本国憲法25条は「生存権」と言われる権利を明記しています。
日本国憲法第二十五条は、(1)｢すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」 (2)｢国は、すべて の生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」
1960年10月、憲法25条裁判にて出された判決ではこう記されました「もし国がこの生存権の実現に努力すべき責務に違反して生存権の実現に障害となるような行為をするときは、かかる行為は無効と解されなければならない」
この最低限度の生活とは、時々の国の予算の配分によって左右されるべきものではなく、もちろん貧困線水準の保障、「最低限度の生活」保障というだけではなく、住宅、医療、高等教育も含めた教育、保育、高齢期の生活、良好な環境など、貧困な人々に不可欠な規定から、広く一般の国民の暮らしを保障するものへと広げ、本当の意味での「健康で文化的な最低限度の生活」を豊かにすることこそが政治が最も行わなければいけない事であり、だからこそ私たち国民は日々高い社会保障費を払っているのです。
本人がどうしても働きたい、と言ったとしても、89歳まで建築現場で働き、命を落とすなんてことは絶対にあってはならないことだ。
憲法25条を社会に実現するためには積極的な国家関与が、政治の力が絶対不可欠であり、この国に住む全ての人々が「健康で文化的な」生活が営めるように、政治の力で変えていく。
働く意欲と能力のある者には働く場が保障され、働く場から人間らしい暮らしを営む報酬を得る保障、そして人が独り立ちするまでと、労働の場からリタイアして以降の人間らしい暮らしが保障され、人が人生のどこかの時点で、病気や障がいを負い通常の生活から一時的に離脱を余儀なくされた場合に、または子育てや介護などで通常の生活を支障なく行うに不可欠な施設を享受すること。
そして人が病気や事故、失業などにより通常の生活から長期にわたり離脱せざるを得なくなったとき、貧困などの特別な困難を抱えた場合にも、人間らしく暮らせるよう保障する。
人間なんて、今は元気でもいつどうなるかわからないし、必ず年を取る。
そんな時に必ず助けの手を差し伸べる、それが政治がやるべきことです。