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身体へ意識を通し続けることは、ご自身を壊さないようにすることに繋がる
サステナブルヨガ®︎では『身体へ意識を通し続けること』を大切にしています。
いくつかその理由があるのですが、今回のクラスの後半では、それがご自身を壊さないようにすることに繋がるということについてお話させて頂きました。
私たちの身体は物質で、ご自身の体重や地球の引力というものが働いているので、ポーズを行うときに、ご自身から身体を守るアプローチをしないと、身体の部位に負担がかかる場所が出てきてしまい、それを繰り返し続けていくと怪我をする可能性が高まってしまいます。
陰ヨガのようなリストラティブなアプローチ、アイアンガーヨガのようなプロップスを使ってアライメントを整えていくヨガのスタイルの場合は、ご自身の力や意識の代わりに道具を使うことによって、それを支えてあげますが、道具を使わない場合は、ご自身の内側の力や意識を使って、身体を守る必要があります。
それは例えば、水が入ったガラスの花瓶を、コンクリートの上に落とした場合、ガラスは割れて、花瓶は壊れてしまいますが、もし花瓶が安定したテーブルの上にあったら、コンクリートの上に落ちずに、ガラスの花瓶は壊れることはないと思います。目には見えませんが、花瓶の重さと引力に対して安定したテーブルが拮抗した力を働かせてくれていることによって地面に落ちないのです。
道具を使わないヨガのアプローチで自分を壊さないように練習をしていくとき、このテーブルが働かせてくれているような力を、適切なアライメント、ご自身の内側の力と意識、身体を守る身体の使い方をすることで、能動的に働きかけて、身体を守る必要があります。
ポーズに入るときは身体を守るアプローチしながら入ったとしても、頑張りすぎて疲れたり、痛い、苦しいと感じているのに続けたりすることによって、エネルギーも消耗してしまいますし、ポーズに入っている途中やポーズから抜けるときに、意識がその瞬間身体から抜けてしまうことによって、身体を守るアプローチが抜けてしまい、その結果、関節、筋肉、神経などの部位に必要以上の負荷をかけてしまい、それを続けていくと、怪我に繋がる可能性が高まるので、身体を守るという観点から、身体へ意識を通し続けることは重要だと考えています。
したがって、意識を通し続けるためには、自分がそれを心地よく続けられる強度というのも大事になってくるので、前回のクラスでお話したように、身体とコミュニケーションをとりながら、練習を調整し続けていくことも大切ですし、意識を通し続けられないほど疲れ過ぎたら、休めば良いのです。サステナブルヨガ®︎の練習では休むことは全然悪いことではなく練習の選択肢の一つとして捉えているので、いつでもチャイルドポーズなどで休んで大丈夫です。自分の感覚を信じて、自分が休みたいと感じたら休んでください。
このようにサステナブルヨガ®︎では、ご自身を壊さないように優しく取り扱いながら練習をすることを通して、変化する環境とご自身との持続可能な関係性の築き方を育んでいきつつ、ご自身の潜在的な可能性も実感していきます。
レベル1のクラスではシンプルな構造のポーズでそれを育め、レベル2のクラスではより複雑な構造のポーズを通して応用することでそれをより安定させていきます。