『世界一やさしい「才能」の見つけ方』は自己理解の入門書として最適な一冊
きのうのエントリーで触れた八木仁平さんの書籍『世界一やさしい「才能」の見つけ方 一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド』をさっそく読んでみました。
noteや本文中にも書かれている「学んだ知識を体系立ててシンプルに伝える」ことがご自身の才能だという言葉通り、自分の「才能=得意なこと」を見つけるための方法が図解を交えながらやさしく、わかりやすくまとめられています。
「才能」を「スキルや知識」で最大化する
才能とは「つい、やってしまうこと」、これは本文の中でも繰り返し書かれています。混同しやすい「才能」と「スキルや知識」のちがいについては、3つの点でまったくの別物であると八木さんは書かれています。
つまり、才能はすでに自分の中にあって、それを見つけてさえしまえば今後の人生において大きなアドバンテージになるということです。
才能という基礎があって、その才能を生かすための知識やスキルを身につけるのが自分の能力を最大化する近道。しかも、その「才能」は自然と身についたものなので、比較的少ない労力で磨くことができるのも大きなポイントです。
才能を見つける第一歩は、自分と他者の違いを知ること
本書で「才能を見つける技術」として最初に紹介されているのが下記の5つの質問。
形はちがいますが、どれも「自分ならでは」の考え方や価値観をあぶり出すような質問です。長所だけでなく短所も含めて、ほかのひととの「ちがい」が才能につながります。
他人にイラッとするのは自分の考えとはちがうからですし、親や先生によく注意されるのは他人とはちがうことをしているから。禁止されると辛いということは、「つい、やってしまうこと」ですし、短所は裏を返せば長所です。そして楽しい、おもしろいと思う出来事は人それぞれちがいます。
好みや得意不得意は人それぞれ、ということはわかっていても、その「ちがい」が自分の強みにどうつながるのかまで考える機会はあまり多くありません。私の場合は転職活動がきっかけですが、意識的に自分自身を振り返り、他者とのちがいを認識することはとても大切だと思います。
「才能」も「価値観」も動詞に注目する
本書では、「才能は動詞」とも書かれています。才能というと、たとえばスポーツの才能とか芸術の才能など、動詞ではなく名詞を思い浮かべてしまいがちです。しかし「つい、やってしまう」のが才能なので、動詞に注目すれば才能が見つかるというのは言われてみればその通りなのです。
そういえば、私が以前学んだジョン・F・ディマティーニ氏のメソッドでも、自分が大切にする価値観を特定する際のポイントとして「価値観は具体的な行動あるいは動詞で表される」とされていました。才能も価値観も行動に注目するという点では同じなのかもしれません。
ワークを通して自己理解を深める
本書では、先ほど書いた5つの質問以外にもいくつかのワークが紹介されています。私はまだ本を読んだだけでワークには取り組めていませんが、本の中で回答例が書かれており、それらを読むことでなんとなくイメージはつかめました。
ただ、イメージがつかめただけで自分の才能の言語化にまではいたっていないので、今のままでは不十分です。特に私の場合は転職活動の入り口として取り組んでいるので、文章に落とし込む必要があります。
就職活動のときは自己分析というものをしましたが、正直あまり真剣に取り組めていなかったように思います。真剣さが足りなかったというよりは、やり方がよくわかっていなかったのかもしれません。
あれから20年あまり。本を読んだりセミナーに参加したりしながら自己理解にチャレンジしてきましたが、どれも中途半端な気がしています。この本の巻末には「才能の具体例1000リスト」や300の質問リストもあるので、これらをヒントにしてあらためて自分自身の振り返りをしてみようと思います。