る 累卵之危ーマトリックス体験
あれはいつのことだったのでしょう?
夏の暑い日だった記憶がありますが、首都高を運転していて、目の前の大きなトラックから巨大なロール状のビニールシートが荷台から突然落下してきました。北海道に行くとよく麦藁畑に300キロほどもある小麦色に乾燥した牧草ロールが転がっていますが、あれぐらい大きなものです。
急ブレーキをかけるにも首都高です。突然停まれば後ろから追突されます。ハンドルを切ろうにも壁にぶつかる、危機一髪の状況です。ほんの1秒の決断でしたが、私の感覚では10数分ぐらいの時間軸に感じられました。結果、急ブレーキも車線変更もできない状況で、あとはこの大きな物体の上に乗り上げるしかない、と咄嗟に判断をして難を逃れることができました。
この体験を通じてアインシュタインの時間は同じように時を刻まないこと、危機一髪の時は時間がスローモーションになる、いわゆるフロー体験をしました。実際車のバンパーはしっかり大破しました。
時間があっという間に過ぎ去る、時間が止まったようにスローモーションで流れる、実は自分の身体が必要なだけの時間を確保してくれるのが、この地球の原理原則なのではないかとおもいます。
浦島太郎は決しておとぎ話ではないのです。
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