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保育士を辞めた理由

「私はこれで仕事を辞めました」

懐かしいキャッチフレーズですね。
保育士歴30年の私は、適応障害になり仕事を辞めました。

そして、ちょっと変わった職歴を持っています。

長く勤めていると、いろんなことがありますよね。
こんな変な保育士もいるんだ。
と、少しでも励みになればと思って書いてみます。

無謀な新人時代


実は私、新卒で就職した病院内の保育園を10日で辞めています。
『え~!!10日!!』
そう10日です。
しかも研修中に……。
なぜなら、何をしていいかわからなかったから。
そして、看護師さんの目がとても怖かったのです。

きっと看護師さん方も、異職種が入ってきて戸惑っていたのかもしれません。

しかし、社会という初めての世界。
私にはとてつもなく怖い世界に思えたのです。今でもあの記憶は鮮明に覚えています。

病院内の保育園でしたが、看護師さんたちのお子さんを預かるのではなく、入院されている子どもの保育。しかも、そこの病院で初めての試みの事業でした。

保育士は新卒の私だけ。
さすがに新卒では務まりません。

これは、環境が良くなかったのです。
そして、私の仕事に対する甘さがあったのだと思います。
新卒の私が1人で新事業にたずさわるのは、今考えても無理なこと。

あの時、私はいい決断をしたと思っています。切り替えは早い方がいい。

そして、その後11ヶ月パート保育士をしたあと、そこの保育園の正規職員になりました。

両親にたくさん心配かけたので、「今度こそは長く勤めるぞ」と決意を固めたのです。

ありがたいことに、保育園の職員は良い人が多く、人間関係ではあまり悩んだことはありません。

きっと、病院での経験が役立っていたのでしょう。


新しい職場で心掛けたこと


同業の先輩がいることで、
わからないことは聞く。
言われたことは率先して行う。
これを徹底しました。

わからないことを聞くのは、新人の特権です。
新人だからこそ、何でも聞いていいと私は思います。
わからないのは当然のことですからね。

新人の皆さんは、どんどん聞いて下さい。
これが、職員間のコミュニケーションにもなります。

しかし、話しかけにくいこともありますよね。
そのような時は、無理せずタイミングを見て話しかけたり、相談してください。

そのためには、メモを取るようにするといいですよ。
何か疑問に思ったことや聞きたいことを、走り書きでもいいのでメモを取る習慣をつけましょう。
そうすれば、忘れずに済みます。

保育士を辞めた理由

そうこうしているうちに年数は経ち、保育士歴30年を迎えられました。

その30年間、悩みがなかった。
と言ったらウソになります。
その悩みはまた違う記事で書いていきたいと思います。

私が保育士を辞めた理由は、適応障害になったのも原因のひとつです。
しかし、「疲れたから」というのが一番しっくりします。

5年程前から更年期症状が出てきて、家事にも支障が出るくらい疲れていました。

そして時代が変わり、保育の仕方や保護者への対応なども変わってきて、自分の保育感と上手くすり合わなくなってきているのを感じていたのです。

『主任』という肩書がつき、精神的にきつくなってきたこともあります。

そこで、環境が変わったらまた気分転換できるかもしれないと、異動願を提出しみごとに異動となりました。

しかし、以前働いていた職場でしたが、新しい環境についていけない自分がいました。

『主任』という肩書。
園長先生はそれを買って、少々問題のあるクラスに私を配属したのだと思います。
けれども私は、その環境に馴染めずに適応障害になってしまったのです。

私も期待に応えようと、知らず識らずのうちに無理していたのでしょう。


笑顔が消える


気がついたときには、私から笑顔が消えていました。
『お母さん、あの時笑顔がなかったよ』
息子に言われました。

自分では、笑っていたつもりでした。
しかし、家族からはそうは思われていなかったようです。

もうひとつ、異動してからの私は、よく怪我していました。
適応出来ない環境の中で、集中力も途切れ、注意散漫になっていたのかもしれません。

そして、私は30年間で初めて保育園で泣いてしまったのです。
自分でも、適応障害かもしれないと薄々感じていました。

以前記事にも書きましたが、自分の体や心に違和感を感じたら早めに心療内科に連絡してください。

なぜなら、なかなか予約が取れません。取れたとしても受診は1か月先とかが多いのです。

私のようにギリギリまで我慢してしまうと、自分に合う医師に出会えなかったり、受診までの1か月がとても長く辛いのです。

誰も守ってはくれません。
自分の身は自分で守らねば……


年度途中で辞めてもいい


私は、6月から療養休暇に入り10月で辞めています。
しかも、有給休暇も全て消化しました。
もしかしたら、保育士でこのようなケースは稀なのかもしれません。

けれども、まずは自分の体が第一です。
年度途中で辞めたら
「園児がかわいそう」
「職場に迷惑がかかる」
と、よく耳にしますが本当にそうでしょうか?

あなたがいなくても仕事はまわるのです。

心も体も取り返しのつかないほどに壊れてしまったら、自分の人生台無しです。

ぜひ、心も体も辛くなる前に休むなり、転職するなりしましょう。


保育士の代わりはいても、あなたの代わりはあなたしかいないのです。




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