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東京からベルリンの家探しとその後

私たちは東京からベルリンの家探しをしました。最初は何もわからず、マイナーな家探しポータルを使ってしまったので、大家と契約内容でもめて1か月分の前払い家賃と手数料を没収されて悔しい思いをしました。日本の感覚で家探しを始めたら、スタートが少し早すぎて物件が見つからず、焦って変なところと契約しそうになったことが原因かなと思います。後から、当座のアパートであれば、2か月前くらいから物件を探し始めるくらいでよいとわかってきました。

もめた件はまだ諦めていないので、ベルリンに来てからしつこく返金催促をしています。今のところ完全無視されていますが、うまくお金が取り返せたら、ここでその顛末についてまとめるつもりです。そういうことがあるとへこみますが、移住にトラブルはつきものだと割り切り、気持ちを切り替えるしかありません。

出だしからつまずきましたが、その後相場より高めの物件にとりあえず入居することができました。これは家探しの途中で知り合った(?)不動産屋が「こんな物件あるよ」と、我々の条件に合致する物件を案内してくれたのです。このことから、ポータルサイトだけではなく、個人的に不動産屋にコンタクトをとっておくのも悪くないなと思いました。今回はその不動産屋が管理している物件の紹介だったので紹介料はかかりませんでした。初期費用は保証金のみです。

この物件はいわゆる民泊系(Zwischenmiete)で家賃が割高なので、元から最初の半年で次を見つけて引っ越そうと考えていました。が、次がなかなか見つからず、契約書にあった半年延長オプションについて不動産屋に打診してみました。オプションがあるなら行使すればいいと普通思いますよね。しかし不動産屋からの回答は、1割以上の家賃値上げが延長の条件というものでした。さすがベルリン、不動産屋も生き馬の目を抜く感じで足元を見てきます。

そこで、契約延長のオプション行使の際に家賃増額という条件が契約書にないのだが、具体的に何の費用(家賃なのか、水道光熱費なのか……)が何パーセント値上げになるのかという点についてきいてみました。すると歯切れが悪くなり、家賃が増額じゃなくてインフレで光熱費がどうのでごにょごにょと言い出し、こちらから具体的な要求をしていないのに、なぜか値上げ分が10%から5%に減額されました。私も予習したので知っていましたが、家賃増額は契約書にその文言がない限り、一定期間待たないとできません。だから、増額に別の口実が必要なったのでしょう。

この反応から、どうやら今回の家賃(?)増額に法的根拠はなさそうだぞという感触を得たので粘り、値上げなしで半年の延長可に譲歩させました。が、同時進行で私のほうも別の引っ越し先を見つけたので、抜け目のない不動産屋と大家ペアとの交渉は打ち切りました。先方も悪気があるわけではなく、利益の最大化をはかっているだけでしょう。その分、こちらも悪気なくドライに物事を進めていきます。

ベルリン移住では、最初の物件探しが一番大変なはずなので、あとはそれを足がかりに次の物件を見つければいいと思っていました。が、そのあとも引き続き苦労します。山登りで頂上に来たと思ったら、その向こうにまだ山々が控えている感じですね。萎えます。高尾山のあとにアルプス山脈があったような感じです。山頂まであと一万尺くらいでしょうか。今回の引っ越しはまた一時的な住まいになるので、家探しはこのあとも続きます……。

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