スヌープ

東京からベルリンに移住してきた。 毎日だらだら暮らしているところ。 自己紹介はこちら:…

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東京からベルリンに移住してきた。 毎日だらだら暮らしているところ。 自己紹介はこちら:https://note.com/michi365/n/n6a1f9a389d9c

最近の記事

ケーテ・コルヴィッツ(Käthe Kollwitz)美術館に行って来た話

ベルリンの東のほうのPrenzlauer Berg地区にコルヴィッツ通りとコルヴィッツ広場とコルヴィッツ公園があります。これは19世紀終わりから20世紀前半に活躍した画家のケーテ・コルヴィッツに因んで名づけられたものです。そこらへんに彼女が住んでいたそうです。 私はベルリンに来るまで知らなかったのですが、ケーテ・コルヴィッツは、貧しい女性や家庭を題材にした多くの作品を残し、政治的な活動にも関わり、今日もドイツを代表する画家として高く評価されています。6月まではフランクフルト

    • アップサイクルとリサイクルと修理の市民活動@ベルリン

      欧州ではSDGの一環として、修理をする権利が最近の社会テーマとなっています。電化製品が壊れて修理しようとしても、新しく買ったほうが安いよと言われたり、部品がなくてもう修理できないと言われてたりするのはよろしくないので、なんでも修理ができるようにしようという思想です。その根本には、製品の寿命が長くなればゴミが減り、同時に新製品を作り出すエネルギーも節約できるからSDGだよねという考え方があります。 具体的には、2024年4月に欧州議会で修理をする権利に関する指令が可決されまし

      • アンディ・ウォーホル展に行って来た話

        アンディ・ウォーホル展に行って来ました。私は美術については素人ですから、アンディ・ウォーホルについての知識はほぼゼロです。ポップなマリリン・モンローの絵が有名で、デパートの展示会で売られている版画が1枚数百万円くらいのことしか知りません。 今回はそのアンディ・ウォーホルの作品300点くらいを集めた大規模展が新ナショナルギャラリーで開催されるということで、よくわからないながらにすごそうだなと思いました。展示会場は地下の映像セクションと、地上の絵・経歴セクションに分かれています

        • やりとりが途絶えた友達に連絡すること

          以前お世話になった人と細々とメールのやりとりを続けていたのですが、ある時に癌になったというお知らせをもらいました。それに私から返信をしましたが返事が来なくて、それっきりになってしまいました。時々彼女のことを考えることはあったのですが、病気なのに連絡するのも悪いかなと遠慮してしまって連絡がとれなかったのです。 ベルリンに来たタイミングで共通の知り合いに連絡をとってみたら、その方は数年前にもう亡くなっていました。過剰に気を遣ったりせず、連絡しておけばよかったと今になって思います

        ケーテ・コルヴィッツ(Käthe Kollwitz)美術館に行って来た話

          藪医者とビルケンシュトック

          先週の記事がnoteの今日の注目記事というのに選ばれました。なんということでしょうか。選んでくださった方、読んでくださった方に感謝です。大変励みになりました。引き続き粛々と週1回更新できたらと思います。 さて今日のテーマは足と靴です。 私はジョギングをしていて、いっときはフルマラソンやウルトラマラソンに出たこともありました。ある一時期に走ることに本当に熱中し、そのあとはジョギングだけをとろとろと続けていた感じです。ベルリンに来てからは足裏に違和感があったので、ジョギングは中

          藪医者とビルケンシュトック

          バンクシーを探して@ベルリン

          先日見に行ったバンクシー展に感銘を受けたので、早速バンクシーのオリジナルグラフィティを探しに出かけてきました。なにせヒマなので、こういう時のフットワークは(比較的)軽いです。 バンクシー展にヒントがあったSophienstraßeをまずは目指します。 Sophienstraßeは、大して長い通りでもないのに、いくら探してもねずみのグラフィティがありません。誰かに切り取られて売られてしまったのでしょうか? それとも、塗りつぶされた? 何があったのかネットで関連情報を探した

          バンクシーを探して@ベルリン

          ユダヤ美術館に行って来た話

          興味深いタイトルの美術展が5月から始まったので、早速行って来ました。先週行ったら平日なのに人が並んでいて入場を断念したので、早めに行きました。私を含め、みんなセックスが気になるようです。 入ってみてわかったのですが、入り口で持ち物をX線でチェックしています。そのため、入り口がボトルネックとなって行列が発生するのですね。ユダヤ系施設はテロの標的になることが多いので、必要な措置なのでしょう。 とても広い建物なのに、入場料は無料です。自分たちの歴史や文化を世間に広く知らしめたい

          ユダヤ美術館に行って来た話

          北緯52度の夏

          夏至が近づいてきました。 どうも最近ベルリン(北緯52度)は、明るい時間が長すぎるのではないかと思って調べたら、北海道より緯度が高くてびっくりしました。稚内の緯度が北緯45.5度くらいです。夏が明るいわけですね。サハリンの真ん中(北緯50度)くらいのレベルです。行ったことないけど。 北緯44度、45度レベルは生活経験がありますが、52度は初体験です。緯度が7度ずれると、けっこうな差が体感できることがわかりました。 22時をすぎてもまだなんか明るいのです。一番上の写真は、曇

          北緯52度の夏

          ボーデ美術館に行って来た話

          タイトルそのまんまですが、ボーデ美術館に行って来ました。平日に行ったら、突然停電になって追い出されしまったので、週末もう一度行きました。 ボーデ美術館は、当時の絵画館の館長をつとめたりしたヴィルヘルム・フォン・ボーデという人が、ベルリンの美術館のためにヨーロッパ中から精力的に芸術品を収集したことから名づけられています。ボーデ美術館の説明を読むと、ボーデ氏はコミュニケーション能力が高く、金持ちの間に人脈を作るのが上手だったそうです。コレクターにおいしい話を斡旋し、そこからベル

          ボーデ美術館に行って来た話

          外国からのマイナンバーカード申請

          暇だったのでドイツの日本大使館のサイトを見ていたら、さりげなく在外邦人のマイナンバーカード申請が始まったお知らせがありました。ニュースレターなどで個別に知らせてくれるのかなと勝手に思っていたのですが、案外ひっそりなアナウンスです。 ドイツで成人のマリファナ消費が合法化されたときは、大使館から即メールが来て、ドイツでOKでも日本では引き続きNGだから気をつけろよみたいな警告がありました。それに比べるとマイナンバーカードの国外申請はインパクトに欠けるからでしょうか、メールでご案

          外国からのマイナンバーカード申請

          コンラート・シューマンの逃亡

          ベルリンではよく白黒の歴史的写真の絵葉書が売っています。ベルリンの壁関係の写真も多くあるので、散歩の途中でで立ち止まってそれぞれの写真をじっくり鑑賞したりします。 それでおやと気になったのが今日の写真です。ぱっと見よくわからなかったのですが、兵士らしき人物が鉄条網を飛び越えています。あとで調べてわかったのですが、これは「自由への跳躍」として有名な写真で、当時19歳の警官だったコンラート・シューマンが、1961年8月15日に建設中でまだ鉄条網だったベルリンの壁を飛び越えて西側

          コンラート・シューマンの逃亡

          謎なベルリンの画廊の話

          散歩の途中で気になる画廊がありました。ショーウィンドウにはムキムキ裸男性のポスターとそれ以外の雑多なモノが置かれ、一見何を扱っているのかよくわかりません。にぎわっている様子もありませんが、ベルリンの画廊なんてどこも閑古鳥が鳴いているので、まぁ普通かなという感じです。 何度か通りかかることがありましたが、店に入るきっかけもなく、そのままになっていました。そのうち気にするほどのこともなくなっていったのですが、ある日店の前を通りかかったら絵葉書がたくさん置いてあるのがちらっと見え

          謎なベルリンの画廊の話

          非公式バンクシー展@ベルリン

          ストリートアートで有名なバンクシー展に行って来ました。(バンクシーを知らない方は、ウィキペディアの解説をどうぞ。)元々2月末までだったのですが、チケットが高いので迷っているうちに終わってしまいました。が、会期が延長され続けて今や6月半ばまでやっているということなので、とりあえず行きました。閉店しない閉店セールみたいなやり口です。 このバンクシー展について予習したところ、チケットが週末22ユーロ、平日20ユーロとかなり高く、また展示されている作品のうち、どれがオリジナルでどれ

          非公式バンクシー展@ベルリン

          ドイツ語でノンバイナリーを表現したい時の人称代名詞

          英語圏の映画やドラマを見ていると、ここ数年でノンバイナリーの登場が急増していることに気づきます。ノンバイナリーとは、自分の性別を決めないことです。女でも男でもないカテゴリーです。有名な例では、台湾のデジタル相オードリー・タン氏がノンバイナリーです。 ドイツでも、書類を書く時には大抵性別欄が設けられているのですが、女と男に続く3つ目のオプションとして、最近は「divers」が選べるものもあります。ただそこは書類によっても異なるようで、例えばビザ申請書類では従来通り男女しか選べ

          ドイツ語でノンバイナリーを表現したい時の人称代名詞

          前世紀の終わりごろアパートを探した時の思い出

          ベルリンでさんざん家探しに苦労しましたが、そういえば昔も同じことをしていたなと過去の話を思い出しました。前世紀の終わりごろ、ドイツ語圏の別の街で一人暮らしをしていた時のことです。 その時はネット黎明期を過ぎたくらいのタイミングで、家庭にインターネットはまだ普及していませんでした。日本の大学のコンピューター講座で「メールの書き方・送り方」みたいな技術(?)を半年かけて習うくらいの時代でした。稀に出現する携帯電話を持っている人とか、すかした奴とおもって見てました。今思えばそれも

          前世紀の終わりごろアパートを探した時の思い出

          ベルリンで29ユーロチケットが導入されること

          ベルリンのABゾーンに29ユーロチケットが導入されるニュースをラジオで聞きました。ドイツ全国を回れるチケット(Deutschlandticket)の49ユーロより安く、なかなかお得です。 細かい説明はこちらにあります。 ただ、契約に1年間の縛りがあるそうです。49ユーロチケットのほうは1か月だけ乗ってキャンセルも可能なので、移動が多い月にピンポイントで買うことができました。29ユーロチケットのほうは、そういう使い方ができませんね。残念ながら観光客も使えません。 リンク先の

          ベルリンで29ユーロチケットが導入されること