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蚤の市(アート市場/レオポルド広場)

ベルリンには蚤の市がたくさんあるというので、先日Weddingのレオポルド広場の蚤の市に行ってみました。「Kunstmarkt(アート市場)」という名の通り、アーティストや手作り系の店が連なっています。

平日はここで安い衣類やパチモンのキャラクターグッズやどぎつい色の駄菓子などが売られているので、大して期待していませんでしたが、月イチのアート系蚤の市は全く違う系統でした。見ているだけで楽しかったです。

手作りのセーターやショール、ろうそく、蜂蜜、陶器など様々な店がありました。一番多かったのは、自分で描いた絵を葉書やポスターで売っている人たちでしょう。また、国際都市ベルリンらしく、売り手の中には英語しか話さない人もいます。

ここは靴下専門店らしいですな

そこで物を見ていると、アーティストとも何となくおしゃべりが始まります。皆さん職人なのでやっぱり自分の作品について語りたいのでしょう。イギリスから来たという男性とおしゃべりをしました。彼はクラシックな童話を現代風にアレンジした話を絵本にするプロジェクト(Fairy Tails Retold)に関わっていて、絵本がユニークでした。例えば、シンデレラでは主人公の相手が王子ではなく色黒王女になっています。子供向けなので、多様性の観点から話を展開させ、友情を中心にしたお話にまとめたようです。(2人の王女によるLGBT的文脈の話にすると、さすがのベルリンでも尖りすぎな気がします。)もう1冊は白雪姫なのですが、継母が鏡に国中で最も勇敢な者は誰かと問いかけています。正直そこを変えちゃったらもうアレンジじゃなくて別の話じゃないのと思いましたが、試みとしては面白いです。

その次はベルリンの風景をスケッチした絵を売っている女性と話をしました。彼女のスケッチブックが置いてあって、それをめくっていくと、それぞれのスケッチをしたときの話をしてくれるのです。アムステルダムの風景を描いた時は38度もあってとても暑かったとか、ベルリンのこの建物は取り壊されることになっていたので、歴史的遺産を自分のスケッチの中にとどめておきたかったとか、それぞれの絵に彼女の思い入れとエピソードがたくさんつまっているのでしょう。ほんの少しですが、絵を通して彼女の人生の記憶に触れた気になりました。
その時に個展のチラシをくれたのですが、まだ行ってません。3月までなので、終わるまでに行かないと。
https://www.laeti-berlin.com/de/exhibition-facets-of-berlin-until-24-03-2024/

直接話はしませんでしたが、日本人アーティストらしき方もお店を出していました。小さな蚤の市ですが、とても国際的です。毎週第一日曜日の午前11時からやっているそうなので、観光の方もタイミングが合ったら行ってみてはどうでしょうか。ユニークなお土産が見つかるかもしれません。

追記(2024/2/2):この蚤の市は1月から4月まではお休みで、5月から12月までやっているようです。2月に参加者の申し込みがあるみたいですね。5月になったらまた行こうと思います。

手前にぶら下がっているのはモビールではなく、手作りお箸です。色違いがペアになっていてきれいだった。



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