ロイエー・スドレの貴婦人〜結婚式ゾンビ〜
これから語るのはとある結婚式会場での話
よくある喜劇にも似た神秘的な悲劇
黄色いドレスに身を包む美女の右手に刀
その姿まるでキル・ビルのユア・サーマンさながら
目の前には唸りあげる腐りかけの紳士
参列者も船を漕ぎ出す真夜中の珍事
腐りきって床に落ちた右手の薬指に指輪
その代わりと言ってはあんまりなゾンビの首に首輪
結婚とは奴隷生活だと神父の真っ黒なジョーク
ゾンビよりも雑食な人権団体がそれに噛みつきゴング
ここに語るのはとある結婚式会場での話
よくある喜劇にも似た神秘的な悲劇
式も後半になりご機嫌な賛美歌
スリラーの如くキレのあるモノノケノダンス
ウーピーも真っ青なゾンビにラブソング
色に対する抗議で団体と再びのゴング
誓いのキスの代わりに持っていた刀で一刺し
呻く新郎に刀でもう一度一刺し
彼女こそ知る人ぞ知る殺人鬼“ロイエー・スドレの鬼婦人”
お相手は死ぬことのないドMのゾンビ
ここまで語ったのはとある結婚式会場での話
よくある喜劇にも似た神秘的な悲劇