私の一番好きなジブリ映画
私はメイガニだけど、実は一番好きなジブリ映画は『となりのトトロ』ではなく、『もののけ姫』です。
初めて見たときは怖すぎて、正直全然好きじゃなかったのですが、大人になってから、アシタカとサンのかっこよさとか、嫌いになれないエボシ様とか、キャラクターももちろん好きですし、日本の歴史がからんでいるところも面白いなと思っています。
高校生くらいの時から『もののけ姫』は一番好きだったけど、さらにやっぱり好きだと確信したのは、2020年の夏でした。
コロナ禍でなかなか映画館に行くのも気を遣うような日々。ジブリ映画が再上映されたことを覚えていらっしゃる方も多いと思います。上映作品は『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ゲド戦記』の4つ。
実は、映画館で観たのをはっきりと覚えているのは『ゲド戦記』だけだったんです。千と千尋は小さい時で記憶になく、ナウシカともののけ姫については生まれてないので仕方ないですな。
大学4年生だった当時の私。これはもう見に行かなければと、ジブリオタクの血が騒ぎました。
さっそく、地元の小さな映画館へ。もちろん、もののけ姫を最初に観ようときめていました。
平日のお昼時かつコロナ禍かつ田舎の映画館はほぼ貸切状態。
アシタカせっ記が流れた瞬間、身体が震えて、鳥肌がたち、ぶわーっとなったのをよく覚えています。テレビでは何度も何度も観ていたのに、映画館独特の胸に響くような音と映像の迫力に、圧倒されました。
アシタカせっ記を聞きながら、以前母が「そういえばあんたがお腹にいたとき、もののけ姫観に行ったなぁ」と言っていたのを思い出しました。
私は1998年生まれで、もののけ姫は1997年公開。本来は映画館で観るはずのなかった作品が観れていること、そして母のお腹の中で観てたってことは、これが私のジブリ映画が好きになる原点なのでは?!と思えたことが、私の『もののけ姫』愛を強くしました。
映画の素晴らしさと、こんな奇跡もあるんだなぁと勝手に感動して涙したのを、恥ずかしながらよく覚えています。席の周りに人がいなくて本当によかった…(笑)
なんだか胸が熱くなっちゃって、その日と次の日で他の3作品もイッキ見しました。きっと映画館の人たちも、何度も同じ人がチケットを買いに来ることに驚いたことでしょう。
私の『もののけ姫』愛を再認識させてくれたこの映画館は、今は地元にはありません。店舗の経営難で2、3年前になくなってしまったのだと、両親から聞きました。
ジブリの他にも、小さな映画館ならではのニッチな映画もたくさん上映してくださって、本当にお世話になりました。感謝しています。