見出し画像

COMME des GARÇONS HOMME DEUXのポリ縮絨セットアップ

僕が今勤めている会社は幸いドレスコードフリーなので、各自が良識の範囲内で好きな服装で働いている。各自が思い思いのスタイルで出社しているので、昔のようにスーツ一色だった時に比べると、それぞれの好みや嗜好が垣間見えて面白い。

僕は真夏以外はジャケットを羽織ることが多くて、中でもHOMME DEUXのポリエステル縮絨のセットアップは制服と言ってもいいくらい頻繁に着ている。何年もかけて何着か買い集めているのだけど、特にお気に入りの一着がこちら。

COMME des GARÇONS HOMME DEUX
2023AW
ジャケット
DL-J023 BLACK
SIZE:S

パンツ
DL-P030 BLACK
SIZE:S

下手な写真のせいでジャケットの丈がずいぶん短く見えるけど、174cm、68kgの僕で着丈はヒップをちょうど覆うくらい(着丈は約70cm)。
パンツは少しゆとりのあるテーパード。

ジャケットとパンツの商品タグに押されたお名前(会社名)がそれぞれ異なるので、縫製工場は違うのだろうか。この上下はまだしも、他のポリ縮のセットアップでジャケットとパンツの色味や風合いが微妙に異なるものもある。それもこの加工の味というべきか。

僕は特にこのジャケットの形が大好きで、ラペルの面積の大きさや立体的なパターン、そして何よりラウンドした裾が”たまらん”といった感じ。この裾の形を店舗スタッフの方は「振り子」と呼んでいるそう。ジャケットだけでも着方が色々楽しめるし、セットアップ以外でも出番が多い。

ラウンドした振り子型の裾が好き。
一つだけボタンを止めると曲線が綺麗に。

やはりこのジャケットも無造作に(でも丁寧に)リュックやバッグ、スーツケースに放り込んでおけるので、外出、旅行、出張時にとても扱いやすい。

そしてこのセットアップは自分にとっての正装であり、ちょっとプレッシャーのかかる会議がある日や娘の学校行事の時に着て行くことがとても多い。

そういえば、先日とある本を読んでいたら、こんな一文に出会った。

スーツを着始めたのは、すべてに抑制をきかせた典型的な英国紳士である。しわくちゃにしたり、折り目を台なしにしたり、痛めたりするような、乱暴な行為を禁ずる衣服である。

バージャー, 見るということ, 笠原美智子訳, 白水社, 1993, P.52

「しわくちゃ」なスーツを着て通勤中に読んだものだから、痛快そのものだった。

いいなと思ったら応援しよう!