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COMME des GARÇONSについて

メンズラインのお話。

COMME des GARÇONSと出会ってから、かれこれ25年。
PLUSは今よりもリアルクローズに近かったし、HOMMEのデザインは田中啓一さんで、JUNYA WATANABEはMANが立ち上がり、コルソコモがオープン。そしてPLAYが始まった。そんな時代。

VOGUE JAPAN Sep 2001

当時はHOMMEのちょっと凝った、遊び心があって、少しかわいさのあるデザインがとても好きだった。今でも「田中オム」なんて言われていて、メルカリやヤフオクで見かけると懐かしくなる。

シャツは少し大きめ、チェック柄が多かった気がする。


ジャケットはボックスシルエット

新卒で入った会社がデザイナーズ系のアパレル企業だったこともあり、コムデギャルソン好きが多かったし、自社ブランドを着る義務もなかったので、無理してよく買っていた。

次のシーズンの商品を買うために手放してしまった服も多かったけど、襟や袖が擦り切れても直しながらボロボロになるまで着たような、お気に入りもあった。

擦り切れた袖を直しながら長年愛用したコート。ボロボロになるまで着続けた。最後はリユース店で8,000円で買い取ってもらった。

デザインが大好きだったのはもちろんだけど、仕立ての良さもあいまって、着れる年数を考えると、決して割高だとは思わなかった。

でも、20代半ばに転職したのをきっかけにスーツで働くようになってから、そして仕事をしながら大学院に通い始めると、買い物の優先順位における洋服の位置付けがだんだんと低くなってしまい、コムデギャルソンの服を購入する機会が減っていってしまった。
そして、30代半ばに結婚し、子供を持つと、しばらくはファッションそのものの優先順位も下がってしまい、ファストファッション以外で洋服を買うこともずいぶん少なくなってしまった。

そんな時期でもコムデギャルソン、というよりは川久保玲さんへの尊敬の念は年々増すばかりだった。ビジネスパーソン、クリエイターとして、何よりその思想への共感や憧れは、自身が年齢を重ねるたびに大きくなっていった。尊敬する人は?と聞かれたら、川久保玲さんの名前を挙げるだろう。

転機は2018年頃に会社で起こった「脱スーツ」の取り組み。
(僕自身が脱スーツ委員をやっていた)
ある日突然、Tシャツ&デニムで出社OKになったのだ。
それ以来、少しづつ、再びファッションの優先順位が上がり始め、コムデギャルソンを訪れる機会が増えていった。

久しぶりに買ったのはポリエステルの縮絨のジャケットだったと思う。よく「ポリ縮絨」と言われている(お店の方はエステルと呼ぶ)。

COMME des GARÇONS HOMME DEUX
AD2019SS
DC-J031 NAVY
SIZE:S

このポリ縮絨のジャケットにこそ、僕がコムデギャルソンに執着する理由が詰まっているのだけど、その話は次回書くとして・・・この一着以降、少しづつ買い足していくことで、7年後にはワードローブのほとんどがコムデギャルソンになってしまった。

この7年の間には服を買う、着るだけでなく、コムデギャルソンがコムデギャルソンたる所以を知ることとなるエピソードも経験した。

コムデギャルソンについて研究している人や論じられた書物はたくさんあるし、服に対する専門知識が無いので、僕にはハイレベルなことは書けない。だけど、コムデギャルソンというブランドに共感し、そして愛する一ファンとして、感謝を込めて、大好きな服やエピソードについて書いていきたいと思う。



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