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香料のはなし

今回は「香料」を取り上げます。文字が示す通り「香りづけ」といった添加物じゃないかと想像がつきますよね。香料は食品や化粧品、医薬品などに使用されていて、やはり香りをつけるための添加物でした。食品においては味や見た目は当然重要ですが、それ以外にも食品の香りが重要な要素とされています。また、香料を意味する言葉として「フレーバー」や「フレグランス」といった言葉がありますが、食品に使われるものを「フレーバー」といい、食品以外のもの(例えば化粧品、石鹸、医薬品など)に使われるものを「フレグランス」と呼んで区別しています。今回取り上げている話題は「フレーバー」に該当するものです。

食品衛生法というルールを調べてみると、そこには「食品の製造または加工の工程で、香気を付与または増強するために添加される添加物及びその製剤」とありました。つまり、これが定義になるんですね。したがって、香料は食品をよりおいしく食べられるようにするために使用される添加物であり、そのためにわざわざ添加しているものだということです。定義があるくらいですから、香料を使用するにあたってはしっかりとした規制があるという事も想像がつきます。実際に法的な規制や制約があるとのことでした。

さて、そんな香料の役割りですが、食品の重要な要素であることは先に挙げた通りです。具体的な役割は次の通り、

 1.食品の香りを強化する
 2.食品の製造過程などで失われてしまった香りを補なう
 3.食品が持つ嫌な香りを消すなどの風味矯正(マスキング)

こんな役割を果たしているんですね。

香料を分けるとすれば、化学的に合成されたモノと、天然物から採取したモノとの2つのグループに分かれます。ただ、香料はわずかな量でも香りを放ちますし、その種類も豊富です。例えば、コーヒーの香りの成分はおよそ800種類もあるのだとか。そうだとすると、コーヒーの香りづけのために添加する成分も、膨大な種類のものになりそうですね。これだけ多数の香り成分を微量ずつ食品に添加していくわけですから、その製造過程も大変でしょうね。

話題は変わりますが、食品や添加物について考えるときに避けて通れない問題があります。身体への健康に対する影響なのですが、香料も例外ではありません。インターネット上では「健康に影響はあまりない」という意見がある一方で、「健康に対する影響が深刻である」といったような意見も見受けられます。インターネット上の記事などで見つけた「懸念」について、少し書いておきます。

懸念1、アレルギー反応: 香料の中には、アレルギー反応を引き起こすかもしれないというものが存在します。

懸念2、皮膚への刺激: 香料の中には、皮膚に刺激を与える可能性が有るものも存在します。特に、敏感肌の人は注意しましょう。

懸念3、呼吸器への影響: 香料によっては、呼吸器に刺激を与える可能性があります。特に、アロマテラピーで使用される精油の中には、呼吸器に影響を与える可能性のあるものがありとの話があります。

懸念4、神経系への影響: 香料によっては、神経系に影響を及ぼすものがあるかもしれません。有名な例では、ラベンダーの香りなどがそうですね、リラックス効果をもたらす一方で、過剰な摂取によって頭痛や吐き気などを引き起こしかねない場合があります。特に、妊娠中の人にとってはリスクが伴う香りとされています。

懸念として挙げた例はフレグランスの方のような気もしますが、フレーバーの方も同様に注意した方がよいかもしれませんね。

もし、香料が含まれていることに不安があるのならば、無香料のモノを選ぶという方法があります。無香料の意味は「香料を使っていない」ということを表現しています。香料を添加していないという事ですから、香りがないという意味ではありません。また、香りのない商品を求めるのであれば「無香性」と表記されたものを選ぶと言う方法もありますが、無香性の場合、香りを消すために香料が使われている可能性もありますので注意が必要です。


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